以前ベースの弦交換は必要かどうか?という記事を書きました。
10年弦交換していないが、ベースの弦の交換は必要か?頻度について考えた
私のベースは10年ほど弦を張り替えていません。

購入してから一度もね
今回ベースの弦交換を10年ぶりにしたいと思います。
このタイミングにメンテナンスもして、ベースを弾きやすい状態にしたいと思います。
この記事は以下についての内容です。
- 弦交換方法
- ネック反り調整
- 弦高調整
- オクターブチューニング
以上を解説します。
ベースの弦交換方法

このベース、購入してから初めて行う弦交換です。
ギターと違ってベース弦は高価なので、「失敗できない」ちょっとした緊張感を持ちませんか?

終わってみればギターと大してかわらない
ベース弦の交換に必要な道具は以下の通りです。
- 新しいベース弦(4弦 or 5弦など使用モデルに合わせて)
- ニッパー(余った弦をカットする用)
- チューナー(チューニング用)
- クロス(ボディや指板を拭く用)

これから交換手順になります
古い弦を外す
まずは、弦を外します。
- ペグを回して弦をゆるめる。
- 完全に緩んだら、ペグとブリッジから弦を取り外す。
- ※ネックへの負担を減らすため、1本ずつ交換する方法もあります。
一度に全部弦を外すメリットは、そのタイミングに指板保湿やブリッジのクリーニングできる点です。
汚れが気になっている方はこちらから、
新しい弦を張る 弦をカットする長さの目安
ペグポストから約7〜10cm(またはペグ2個分)長めにとってカット
=だいたい1.5〜3巻き分の長さを確保
弦をブリッジに通す


弦をまっすぐ伸ばして、巻きたいペグまで引っ張る
そこからさらに、ペグ2〜3個分(約7〜10cm)たぐり寄せる

その位置でニッパーでカット。
ペンチで弦の先を曲げる。

ペグに差し込み、下に向かって巻いていく(重ならないよう注意)


このルールで交換すれば間違いなく上手くいきます
巻き数の目安(4弦ベースの場合)
綺麗に仕上げるポイントは弦の長さをどのくらいでカットするのか?だと思います。
そのポイントは以下の通りです。

この通りにやったら上手くいったよ
弦 | カットの目安 | 巻き数の目安 |
---|---|---|
4弦(E) | ペグ2個分くらい長め | 1.5〜2巻き |
3弦(A) | ペグ2.5個分くらい | 2巻き前後 |
2弦(D) | ペグ3個分くらい | 2.5巻き程度 |
1弦(G) | ペグ3個以上でもOK | 3巻き程度 |
※高音弦ほど細いため、多めに巻いても大丈夫です。
最後にチューニングして、弦を馴染ませます。
新しい弦は伸びやすいので、軽く弦を引っ張ってから再チューニングを繰り返すと安定が早まります。
昨今は安いベース弦もありますので、定期的に張り替えることもあまり負担にならないかと思いますよ。

10年ぶりに交換した弦は、驚くほど新鮮な手触りだ

ネックの反り調整、弦高調整

ネックの反り調整はこちらで確認ください、ここでは割愛します。
【ベースネック反り調整】ストレートエッジで10年メンテナンスしていないベースの逆反りを調整
引き続き、ベースの弦高調節方法をお伝えします。
ノギスや物差しでも可能ですが、弦高ゲージがあると大変便利です。

ピックアップの高さや、ナット高さの測定にも使える

ベースの弦高基準値と目安

12フレット上で、弦の下端と、フレット頂点のすき間を測定します。
定規やノギスを使用することでも確認できますが、ここでは弦高ゲージを使用します。

1000円ほどで購入できるので1枚は持っていたい。
その基準値は以下の通りです。
弦 | 一般的な目安(mm) | 備考 |
---|---|---|
4弦(E) | 2.0〜2.5mm | 太くて振幅が大きいので少し高め |
3弦(A) | 1.8〜2.3mm | 4弦よりやや低めでOK |
2弦(D) | 1.6〜2.0mm | 中間的 |
1弦(G) | 1.5〜1.8mm | 細くて振動が小さいので低めでOK |
弦高の高さによる特徴
弦高はプレイヤーのスタイルにより、最適が異なります。
先ほどの基準値ないで自分のスタイルにあった弦高に調整してください。
弦高 | メリット | デメリット |
---|---|---|
低め | 弾きやすい、速弾きに◎ | ビビりやすい、タッチに敏感 |
高め | 音がしっかり出る、音の輪郭が強い | 疲れる、速いフレーズに不向き |
ブリッジサドルで高さ調整
サドル調整のネジはマイナスドライバーで調整できるものと、6角レンチで調整するものと種類によって違います。

- 各弦ごとにサドルのイモネジで上下調整。
- 六角レンチ(多くは1.5mm)で左右均等に回して高さを変える。
自分に合った弦高の決め方
弦高の基準値に迷ったら以下を参考にしてください。
- スラップ多用:やや高め(2.5mm前後)
- 指弾き中心:中間(1.8〜2.3mm)
- 速弾きやタッピング多用:できるだけ低め(1.5〜2.0mm)+ネック状態も重要
- 音の輪郭やサスティン重視:若干高めの方が有利なことも
注意点
- 弦高を下げる前に「ネックの反り」や「ナットの高さ」も要確認。
- 弦高を下げすぎると、フレットバズや音詰まりの原因に。
- 調整後は必ずオクターブチューニングを再チェック!

ネックの反り調整ができていると、弦高を下げても影響がない

弾きやすくなるよ

オクターブチューニングの手順(4弦ベースの場合)

「開放弦」と「12フレットの音(=1オクターブ上)」が正確に1オクターブになっているかを確認し、ズレている場合はブリッジサドルを前後に動かして調整します。
ベースをチューニングする
- まずは開放弦を正確にチューニング(E-A-D-G)
- チューナーを使って、できるだけ正確に合わせましょう。
12フレットの音を確認する

- 各弦で12フレットを軽く押さえて(またはハーモニクスで)、チューナーでピッチを確認。
- 理想は、開放弦と同じ音名で1オクターブ上のピッチがぴったり合うこと。

12Fのハーモニクス音と12F押弦のピッチが合うように調整する。
12フレットの音がズレていたら調整

状態 | 原因 | 対処 |
---|---|---|
12Fの音がシャープ気味 | 弦長が短すぎる | サドルを後ろへ(弦長を伸ばす) |
12Fの音がフラット気味 | 弦長が長すぎる | サドルを前へ(弦長を縮める) |
- サドルにあるイモネジ or ネジをドライバーで回して前後に動かす。
- 弦ごとに調整可能です。
- 少し動かしたら、再度チューニング→12F音確認を繰り返す。
すべての弦で「開放弦」と「12フレット」が同じピッチになっていれば完了です。

最後にもう一度全体を軽くチューニングしましょう。
調整のコツと注意点
- チューニングが正確でないと正しい判断ができません。必ず毎回チューニングしてから確認を!
- 弦が古いと音程が不安定で合わせにくいので、弦交換直後の調整が理想的。
- フレットを強く押さえるとピッチが上がるので、通常通りのタッチで押さえること。
まとめ
10年間放置していたベースの弦を交換して思ったことは、新しい弦の感触は今までの弦とまるっきり違いその新鮮さに驚きました。
古い弦の方がテンションがなく弾きやすい気がしますが、
新しい弦はやっぱりピッチが安定する感じがします。
でもやっぱり自分は古い弦の死んだ感じの方が好きなので、またきっと数年はこの弦を使用することになりそうです。

そう考えると、もっと値段の高い弦を張っても良かったかな
ただ、今回良かったことは、弦交換のタイミングにクリーニングや調整ができたことです。
その点を考慮すると、定期的に弦交換をするメリットは十分ありそうですよ。


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