「シールドを挿しても音が出ない」「触るとノイズが出る」
そんなトラブルの原因としてよくあるのがジャックの断線や接触不良です。
修理や交換が必要になったとき、部品選びで迷う方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、断線修理にはSwitchcraft(スイッチクラフト)社製のオープンジャックがベストな選択肢です。

値段的にも特別高いわけではないので
本記事では、その理由をギター歴10年以上の筆者(フェンダー&ギブソン所有)が丁寧に解説します。
Switchcraftオープンジャックを使うべき理由
ギター修理店でプラグジャック交換に使われる定番が、Switchcraft製オープンジャックです。
FenderやGibsonといった老舗ブランドでも採用されており、信頼性・耐久性・接触の安定性が高いことから多くの現場で標準部品とされています。
サイズも一般的なギターにそのまま使えるため、加工不要で扱いやすく、修理後のトラブルも起きにくいのが特徴。
個人でのDIY修理にも安心して使えるジャックです

1. フェンダーやギブソンも標準採用のプロ仕様パーツ
筆者の手持ちギター(フェンダーUSA、ギブソンUSA)でも、純正でSwitchcraft製ジャックが使われています。
これはつまり、業界を代表する老舗ブランドも品質を認めている証拠です。
DIYユーザーが交換用として使うにも、**「最初からプロ品質に入れ替えられる」**のは大きなメリットです。
2. 抜群の耐久性と安定した接触性能
安価なノーブランドジャックにありがちな接点のグラつきや、抜き差しによる摩耗…
Switchcraft製は、しっかりしたバネ構造と精密な加工精度で、ガッチリとプラグをホールドします。
音が途切れたりノイズが出るといったトラブルが激減し、断線リスクそのものが下がるのです。
3. DIY初心者にも優しい設計
- 端子の形がわかりやすい(Tip/Sleeve)
- ハンダが乗りやすい表面加工
- 組み込みやすいサイズ感
こうした特徴により、初めてジャック交換に挑戦する人でも作業がしやすいのがポイントです。
「せっかく交換したのにまた不具合が…」という失敗を防ぎやすいのは、信頼性の高いパーツならでは。

Switchcraftオープンジャックどれを変えば良い?
「Switchcraft製のオープンジャックを買うなら、まずは#11のモノラルタイプ」。これがエレキギターの定番です。
特別な仕様がない限り、迷ったら#11を選べばOK。
自作・修理を安心して進めたい人にとって、信頼できる選択肢となるでしょう。
Switchcraft #11がおすすめな理由

ギターやベースで使われているプラグジャックの多くは、6.3mm(1/4インチ)モノラルタイプのオープンジャックです。
この#11が、最も一般的です。
ストラトキャスターやレスポールなど、Fender・Gibson系の多くのモデルにそのまま使用できます。
取り付け穴のサイズも一般的(直径9.5mm前後)なので、余計な加工が必要ないのもポイントです。

迷ったらこれ
とくに、安価なノーブランド製ジャックに比べて、Switchcraftは接点の強さ・耐久性・音の安定性に定評があります。

価格の差はほとんどない
「プラグを挿したときのガチッとした手応えが違う」と感じる人も多く、修理後のトラブルを防ぎたいなら、まずこのモデルを選べば間違いありません。

ステレオ用もあるため、用途に注意
Switchcraftのジャックには、#11以外にもさまざまなバリエーションがあります。
代表的なものを簡単に紹介します。
まずは、#12Bタイプです:ステレオ仕様。アクティブ回路搭載ベースなどに使用。


ただし、通常のパッシブ仕様のエレキギター(ストラト、レスポールなど)には、#11のモノラルタイプが基本です。
ステレオタイプやロングシャフトモデルは、用途や機種に応じた選定が必要になるため、間違えると取り付けに苦労します。

ロングタイプはボディ厚があるものに使用
迷ったら、ギターを分解して「現在ついているジャックと同じタイプかどうか」を確認するのが一番確実。
見た目が似ていても、端子の数やシャフトの長さが異なると、うまく取り付けられないことがあります。
プラグジャック修理時に一緒に揃えたいアイテム
修理内容 | 費用の目安(税込) | 備考 |
---|---|---|
ジャック交換(部品持ち込み) | 1,500円〜3,000円 | 工賃のみ。部品代別。 |
ジャック交換(部品込み) | 2,500円〜4,500円 | Switchcraft製など、信頼性の高い部品が使われることが多い。 |
ジャック清掃・接点復活のみ | 500円〜1,000円 | 接触不良が軽度な場合に対応可能。 |
配線の断線修理含む交換 | 3,000円〜5,000円 | 配線のハンダ付け・断線補修込みの価格。 |
輸送・宅配修理の往復送料 | 1,000円〜2,000円程度 | オンライン対応の店舗を利用する場合の目安。 |
プラグジャックはどれを選んだら良いかは理解したところで、リペアをしたことない人からすると、プロにお願いするか?
自分でリペアするか?
悩むところですよね。
プロに頼むとおおよそ上記の値段になります
自分でリペアするメリットは道具を1から揃えるとプロに頼むのとコストはほぼ同じくらいですが、その他の修理もできるようになることは大きなメリットです。
たとえば、ギターポッドは消耗品です
いずれ壊れることがあります。

それを自分で修理できるようになる
断線修理、ジャックの交換を自分でしてみると決めたら、以下の道具が必要になります。
【図解あり】レスポールのプラグジャック断線修理方法|音が出ないときの対処法
- ハンダゴテ(30W前後の細型)
- ハンダ(鉛フリー or 鉛入り)
- リード線(撚線タイプが扱いやすい)
- ニッパー/ワイヤーストリッパー
- テスター(導通チェック用)
ハンダゴテ
ハンダゴテはたくさんの種類があります、ジャック修理であれば30Wほどのハンダゴテで十分です。
しかし、ギターポッドの背中などの広い金属面のハンダ作業になると、30Wではハンダが溶けない可能性があります。
ですので40W以上の商品をおすすめします。
私のデータでは、多くの人がHAKKOか大洋電気工業(goot)を購入しているかた多いです。
温度調節機能付きを選ぶことをおすすめします。
こちらでも十分使用できます

初心者はこちらの温度調節機能付きがおすすめ

温度調節機能つきは高い、有名メーカーでなくても良い方はこちら。
安くておすすめです、私も使用しています。

2000円ハンダごてセットはギターリペア初心者におすすめ。温度調節機能付きLesimoll はんだごてセットレビュー
【初心者向け】ギター修理は自分で、ハンダ付けの基本とおすすめツール、ハンダ作業はこれで怖くない
ハンダ
ハンダはリード線とプラグジャック端子を繋ぐためにメッキ加工するための道具です。
普通の電子部品ようと音響用があります。
これも私のデータでは圧倒的に「ケスター44」です。
それ以外のハンダを使用する人はいません。

あくまでも私のデータです

音響用で鉛入りを選択してください。

リード線
端子付近での断線はリード線(内部配線)の長さに余裕があれば、先端の皮膜を剥き既存のリードせんで端子に接続することが可能ですが、長さがたりない場合は交換となります。
フェンダータイプのリード線(内部配線)はワイヤーの皮膜が布タイプものが多く使われています。
ギブソンタイプは以下のどちらかが使用されています。
どっちを選んでも問題ありません。

メッシュタイプは熱収縮チューブで他の配線にあたってショートするのを予防してください。
ニッパー、ワイヤーストリッパー
配線の切断はニッパーで可能です。
皮膜を剥く時は、カッターでも十分可能ですがワイヤーストリッパーを使用したい人は、ギターのリード線は細いため、サイズ選びに注意が必要です。
テスター(導通チェック用)
音が出ない場合でブラグジャックの断線が目視で確実であれば原因はハッキリしますが、断線はしていないのに音がでない。
そうなると原因がどこにあるのか?判断する必要があります。

そんなとき活躍するのがでテスターです。
テスター使用方法はこちらです。
【図解あり】レスポールのプラグジャック断線修理方法|音が出ないときの対処法
ギターリペア、テレキャスターの音がでない。ポッド故障?テスターでチェック、自分でやればコスパ最高
まとめ
断線修理の際、せっかく内部を開けるなら、安心して長く使える部品に交換するのが賢いやり方です。
Switchcraftオープンジャックは、
✔ プロに選ばれる信頼性
✔ 抜群の耐久性
✔ DIYにもやさしい構造
という三拍子が揃った、「価格以上の価値がある定番パーツ」。
これから修理に挑戦する方は、ぜひ最初の選択肢に加えてみてください。

コメント