ギターリペアをしてきて、今回初めて「フラックス(ハンダ付け補助剤)」を購入しました。
ずっと悩んでいた「ポッドの背中へのハンダづけ問題」を改善するためです。

うまくハンダが乗らず失敗することがある

フラックスはハンダづけの成功率を上げる
とはいえ、刷毛で塗ったりするほどの手間はかけたくないので、 HOZAN(ホーザン)ペンタイプ フラックスを購入しました。
この記事は、
- フラックスは本当必要?実際使ってみたレビュー
- フラックスの使い方
- フラックスが使った方がよい理由
- 人気フラックス
以上の内容です。
結論:フラックスを使うと、ハンダが驚くほど綺麗に広がる!

まずは実際の比較から。
使用前

ポッドの背面を研磨してから作業しましたが、ハンダを落とした瞬間に素材から弾かれるようにダマになってしまい、どうしても仕上がりが綺麗になりませんでした。
使用後(HOZAN ペンタイプ フラックス使用)

フラックスを塗ってから同じ条件でハンダづけすると、ハンダが裾野を描くようにスーッと広がり、しっかり密着してくれました。
見た目もなめらかで、まるでプロのような仕上がりに。
「これが700円で変わるのか…」と素直に驚きました。

HOZAN ペンタイプ フラックスの使い方
この製品は、ペン先から少量ずつフラックス液を出せるタイプで、手を汚さずにピンポイントで塗布できるのが特徴です。

作業工程が増えるのでシンプルなものがよかった
我が家は子供が5人いますので、なるべくなら「液体+刷毛タイプの溢れる商品」は、敬遠してこのペン型を購入しました。
手軽で初心者でも扱いやすく、狭いギター配線の作業にも最適でした。
使い方はとてもシンプル

- ポッドの背面を研磨する
紙やすり(#400〜#600)で軽く磨き、酸化膜を落とします。 - ペン先でフラックスを塗布
ペンを軽く押して液を出し、ハンダづけしたい部分にサッと塗ります。
細いペン先なので、狙った箇所にだけ塗れるのが便利です。 - ハンダをのせる
いつも通りハンダを当てると、弾かれずスムーズに広がります。 - 作業後に清掃する
フラックスの残りはアルコール(IPAなど)で拭き取りましょう。
そのまま放置すると、長期的に腐食の原因になります。
フラックスを使うべき理由

ポッドの背面はニッケルメッキでコーティングされており、このメッキ層が酸化していると、ハンダが弾かれて密着しづらくなります。
そのため、「研磨+フラックス」の組み合わせがとても重要。
物理的に酸化膜を落とし、化学的にハンダを引き寄せる。
この2つの作用で見違えるほど作業性が変わります。
ハンダにはもともとフラックスが入っている?
実は、一般的な「ヤニ入りハンダ(Rosin core solder)」には、中心に少量のフラックス成分が含まれています。
これにより、通常の配線などではある程度の密着性を持っています。
しかし、ポッド背面のような酸化しやすい金属面では、それだけでは不十分。
内蔵フラックスだけでは酸化膜を完全に除去できず、結果的にハンダが弾かれてしまうのです。
そこで、外付けフラックスを塗ることで酸化膜をより確実に除去し、ハンダが金属面にスッと広がるようになります。
初心者が「自分が下手だから」と思っていた問題が、実は「金属側の酸化が原因だった」ということも珍しくありません。
つまりフラックスは、技術不足を補う“魔法の液体”ではなく、素材の状態を整えるための必需品。
ハンダづけの仕上がりを安定させたいなら、導入の価値は大いにあります。

フラックスのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
ハンダが綺麗に広がり、見た目が美しい | 塗りすぎるとベタつきが残る |
弾かれず、作業効率がアップ | 拭き取りを怠ると腐食の原因になることも |
ポッド背面・ジャック端子・シールド線の芯線処理にも最適 | 無洗浄タイプ以外は清掃が必要 |
ギターリペアで人気のフラックス3選
製品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
HOZAN ペンタイプ フラックス | ペン先でピンポイント塗布。扱いやすく初心者にも◎ | 約700円 |
太洋電機産業(goot) ハンダ付け用 ペースト BS-10 | レビューが良い | 約500円 |
ホーザン(HOZAN) フラックス 鉛フリーハンダ対応 便利なハケ付きキャップ付 容量30mL H-722 | 安くて定番商品 | 約500円 |
どれもギターの配線リペアやポッド背面など、ハンダのノリにくい箇所の作業で効果を発揮します。
特にHOZANは手軽さと価格のバランスが良く、初めての1本におすすめです。
まとめ
今回、初めてHOZAN ペンタイプ フラックスを使ってみて、ずっと苦手だったポッド背面作業の特効薬を見つけた気分でした。
見た目も仕上がりも格段に向上し、作業ストレスも激減。
フラックスの効果は想像以上でした。
ギターリペアをこれから始める方、ハンダが弾かれて困っている方は、ぜひ一度試してみてください。
- ハンダにもフラックスは含まれるが、酸化膜の強い金属には外付けが有効。
- フラックスは“技術を補う道具”ではなく、“素材を整える道具”。
- 400円でハンダづけの仕上がりが劇的に変わる、コスパ最強のリペアアイテム。

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