DIY好きってのもあり、自分でギターのフレット擦り合わせに挑戦してみました、
中学から始めた趣味のギターですが、子供5人と住宅ローンでギターにお金がかけられません。
今回のリペアは20年ほど前に購入したレスポールです。
随分長い間弾いていなかったので、
- チョーキングした時に音がひっくり返る感じ
- ハイポジションで音詰まり
この2点が気になるようになってきたので、改善したいと思い挑戦してみます。
フレット擦り合わせで、このような悩みはほぼ解決すると言われていますので。
昨今の感染症騒ぎで、DIY志向が増えていると感じます。
色々なサイトで情報を集めて、なるべくお金をかけずに今ある道具で挑戦した記録になります。
フレット擦り合わせの過程
フレット擦り合わせで、専門的な道具であった方がよいのは、
たった一つ「フレットファイル」くらいです。
これだけはホームセンターで手に入りませんので。
記事中ストレートエッジやシックネスゲージが出てきますがあれば便利くらいに思っていただいてOKです。
道具があると効率と精度は変わる。
フレット擦り合わせ手順は大まかに以下の手順です
フレット擦り合わせ不可の状態
フレットは消耗品なので、からなず交換する時期がきます。
フレット擦り合わせで対応できるのがフレットが0.7mm以上のケースです。
ここはよく確認してください。
画像のギターは1mmほどありますので、擦り合わせOKな状態です。
必要な道具
この記事に出てくる道具一覧になります。
赤線はあれば便利な道具です。
1、ネック反りの調整
まず段取りのネックの反りの調整です。
料理と一緒でこの準備工程が仕上がりや精度に良し悪しに影響します。
面倒でも省いてはいけない工程になります。
フレットは削ってしまうと、当たり前ですが、元に戻すことはできませんので、ネックの状態を知り調整しておくことが大事です。
ネック調整はトラスロッドを回し調整します。
ちょっと不安
ネックの診断
ネック状態の確認方法はいくつかの種類があります。
画像では、ストレートエッジと呼ばれる平面を確認する道具を使用していますが、弦を押さえるだけで確認する方法もあります。
必ず必要な道具ではありません。
他の方法で反りを確認する方法はこちら↓
以上のことよりこのレスポールは順反りであることがわかりました。
最適なネックの状態とは?
ネックの理想ですが、
程よく順反りで、そのすき間が約0.3~0.6ミリ位が理想です。
シックネスゲージで確認すると便利です。
0.3~0.6ミリの厚さの例は以下のとおりです
ネック調整の詳しくはこちら↓
画像のギターはちょうどネックの7フレットあたりに0.3mmの隙間でしたので、
この状態で擦り合わせをします。
ネックの調整が必要な方は以下の通り。
ネック調整方法
トラスロッドを調節するときに押さえておきたいポイントはこちら
ロッドのサイズはこちらで解説しています。↓
2、養生
養生とは、フレット擦り合わせ施工時に他の箇所が傷まないようにすこです。
ここでは指板にマスキングテープで養生を施します。
ハイフレット側ほどフレット間隔が狭くなっていくので、マスキングテープは細いものも用意しておくと効率的です。
最終フレットまわりも、傷がつかないように養生しました。
3、擦り合わせ研磨
各フレットの高さを合わせる作業になります。
おおよその工程は以下のとおりです。
1、2、ライン引きと研磨
フレット擦り合わせは各フレット頂点の高さを合わせることです。
平面が出たもの、例えば角材やアングル材に、
紙やすり400番をつけてフレットを研磨していきます。
どの程度削れば良いかの目安になるのが、フレットに弾かれたマーカーです。
マーカーが残らず消えた時点で平面が出たという認識になります。
そして研磨する道具ですが必ず平面のものを使用してくださ。
長さもあった方が良い
私はこれに紙やすりをつけて削りました。
極端に減っている部分を除いて赤のラインが消えたのでこれでよしとします。
赤く残っているところに合わせるとフレットの山がどんどん減っていくので
極端に減っている部分だからね
前述しましたが、フレット擦り合わせができるのはフレットが0.7mm 以上のケースです。
著しくへ行っているところに合わせてしまうと、この0.7mmを下回るケースがあり注意が必要です。
平面が出ているか念の為確認しました。
専門の道具があると便利
良い感じですので、次のステップに行きます。
フレット整形
今のフレットの状態は、平面は出ているが、フレットが山型になっておらず、潰れた状態ですので、これから山になるように整形していきます。
フレットを整えることで
ここで専門の工具フレットファイルが必要です。
ここでもヤスリを使用するのでラインを引きます
ここでのラインはフレットの頂上を削らないようにするための目安のラインになります。
この頂上のラインを残すようにフレットをフレットファイルで整形していきます。
このフレットファイルですが、昨今のDIYブームでAmazonで安くてに入りますよ。
4、仕上げ研磨
フレットの形はできましたが、今だにフレット表面はザラザラな状態です。
これを紙やすりで傷を消して滑らかな状態に仕上げていこうと思います。
仕上げ研磨の工程は以下の通りです。
1、2マーカー引きと研磨
フレットファイル使用後は画像のようにフレットが傷だらけですので、傷付けしと艶出しをしていきます。
ザラザラだわね
紙やすりをスポンジに巻いて作業すると、フレットのアーチに追従するように紙やすりが変形するので便利です。
側面を研磨するのを意識するとよいですよ。
紙やすり400番の段階でフレットファイルでついた傷を消すようにしました。
3、4、5仕上げ研磨とスチールウール研磨
紙やすり1000番2000番と番手をあげていくとフレットは滑らかさがでて本来の光沢が戻ってきます。
最終仕上げはスチールウールでの研磨です。
この仕上がりで満足いかなければコンパウドで磨くとよいです。
これでフレット擦り合わせは終了です。
弦を張って確認しましょう。
まとめ
弦を張ってドキドキの試し弾きです、結果は問題だった以下2点は改善され、大満足の結果でした。
- チョーキングした時に音がひっくり返る感じがしていて
- ハイポジションで音詰まり
作業にかかった時間は4時間程度でした。
DIYで思いっきてしてみるのもよし、尻込みしたならプロにお任せしましょう。
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