ギターの弾きにくさやビビりの原因として多いのが「ネックの反り」。
トラスロッドを回してみたら改善するかも・・・でもちょっと怖い、私自身そう思っていました。
トラスロッドは当てずっぽうに回しても症状は改善しません。
正しい方向に回すと悩みだった「ビビり」などの症状が改善することが多いです。
そのネックの反り確認に役立つのが、「直尺(定規)」です。
「専用工具がないけど、家に定規ならある」という方でも、直尺を使ってネックの反りを確認することは可能です。
この記事では、直尺を使った簡単なチェック方法と、より正確に状態を把握するための工具を紹介します。
結論:直尺でも反りの確認はできる!

結論から言うと、金属製の直尺でもネックの反りは確認できます。

大工が当たり前のように使用する道具ですからね、精度はお墨付きです。
順反りか逆反りかといった「反りの方向」を把握するには十分です。
ただし、細かい状態まで知りたい場合は、ストレートエッジやシックネスゲージといった専門工具が必要になります。
まずは直尺を試してみるという認識でOKです。
直尺でネックの反りを確認する方法

私自身、フレット溝に合わせて作られた専用ストレートエッジは持っていません。
その代わりに、一般的な**ストレートエッジ(フレットの上に乗せるタイプ)**を使っています。
この道具はある程度の厚みがあるため、ネックの上に軽く置くだけで安定します。
手で押さえなくても測定できるので、反り具合のチェックがとても簡単です。
ただし、デメリットとしてはフレットの高さを拾ってしまう点があります。
とはいえ、明らかに反りがある場合は、連続するフレットの間にすき間ができるので、実際のところそれほど気になりません。
むしろこれはメリットにもなります。
フレットが高い部分がどこかを目視で把握できるため、フレット擦り合わせ(レベリング)作業のヒントにもなるからです。
ここからは、直尺を使ったネック反りの確認方法を紹介します。
① チューニングを標準ピッチにする
弦の張力によってネックはしなります。
必ず「普段弾く状態(440Hz)」で確認しましょう。
② 直尺をフレットの上に軽く当てる

1フレットから最終フレットにかけて、直尺をそっと当てます。
- 定規の中央が浮く → 順反り
- 両端が浮く → 逆反り
照明を横から当てると、すき間の見え方がわかりやすくなります。
直尺を使うメリット

ズバリ、コスパです。
- 手軽で安い(数百円〜)
- 金属製なら精度も高い
- ギター以外でも使える汎用性が高い
直尺はギターの反り確認だけでなく、木材の切断ラインを引いたり、棚板の水平を確認したりと、日曜大工にもそのまま使える工具です。
つまり「ギターにもDIYにも使える」ため、一本持っておくと何かと便利。
壁掛けギターハンガーの取り付けなど、趣味関連でも結構役立つ
ギター専用のストレートエッジよりも購入ハードルが低く、長く使い回せるのが魅力です。

材質と長さの選び方

私が使いやすいと思ったおすすめは「ステンレス製または厚底アルミ製の50cm直尺」。
この画像はアルミ製です、軽量でDIY作業にも兼用できるため、コスパの良い選択です。


厚底なのでわかりやすいが、暑さでも変形するので注意。
材質 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
ステンレス製 | 反りに強く、精度が高い。ギター調整にも最適。 | やや重い。 |
アルミ製 | 底辺が厚く、すき間(反り)が見えやすい。 軽くて扱いやすい。 | 変形しやすいので落下や押し当てすぎに注意。 |
プラスチック製 | 安価だが、精度不足で反り確認には不向き。 | 曲がりやすく、精度が落ちる。 |

直尺のおすすめサイズ
用途 | 長さの目安 |
---|---|
ギターのネック確認 | 50cm(個人的おすすめ) |
アコギなどロングスケール | 50cm |
日曜大工や木工作業 | 30〜50cm |
50cmサイズなら、エレキギターのネック全体をほぼカバーでき、収納や持ち運びもしやすい万能タイプです。
ただしフロントピックアップ(ネック側)が指板より高いと定規に干渉するので、50cmより短めを検討してください。
より正確に測りたい人はストレートエッジへ
直尺では「反りの方向」まではわかりますが、反りの量や微妙なうねりまでは判断できません。
ストレートエッジ(ギター専用定規)は、フレット間にぴったりフィットする構造のため、ネック自体の歪みを高精度に確認できます。
さらに、
- シックネスゲージ(すき間の厚みを数値で測定)
- フレットロッカー(局所的な浮きを確認)
といった専門工具を組み合わせれば、リペアマン並みの精度で調整が可能です。

比較:直尺 vs ストレートエッジ・専門工具

チェック方法 | 特徴 | 精度 | コスト | 汎用性 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
直尺 | 安価で手軽、DIYにも使える | ★☆☆ | 約2,000円 | 高い | 初心者・まず現状を知りたい人 |
ストレートエッジ | ギター専用で正確に測定できる | ★★☆ | 約5,000円 | 中程度 | 自分で調整したい人 |
専門工具 | 数値で反りを把握し、修正まで可能 | ★★★ | 約5,000円 | 低い | 上級者・リペア志向 |

まとめ
ネックの反り確認は、直尺でも十分可能です。
特に日曜大工にも使えるため、コスパの高い万能工具として1本持っておくのがおすすめ。
ただし、より正確に状態を把握したい・自分でリペアもしたいという場合は、ストレートエッジやシックネスゲージといった専門工具の導入を検討しましょう。
トラスロッドでのネック調整方法はこちら→【自分で解決】ギターネック反り直し方。ハイ起き判明。
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