この記事は、8畳の寝室での就寝中の二酸化炭素濃度を計測した記事です。
先日、テレビで「寝室の二酸化炭素濃度が思った以上に高く、睡眠の質低下につながる」という放送をみました。
私も8畳間に6人で寝ていますので、人事ではないと検証してみることにしました。
そういえば、朝起きても疲れがとれないよ。
毎日喉が痛かったり。
二酸化炭素濃度と眠りは関係がありそうですね。
私は空気環境測定士の資格を持っています、日々公共施設の空気環境測定をしています。
寝室の二酸化炭素濃度、計測結果です。
私は子供5人と生活する7人家族です。
寝室の二酸化炭素濃度は、人数や空気の出入量でかわります。
我が家は8畳で6人で寝ている。
すごい数値がでそうね……
早速、二酸化炭素濃度の計測結果です。
時間の経過につれての室内状況と空気環境の結果です。
19:20 | 19:30 | 19:50 | 20:30 | 21:00 | 21:30 | 22:00 | |
二酸化炭素濃度 | 600ppm | 900ppm | 800ppm | 1100ppm | 1200ppm | 1200ppm | |
一酸化炭素濃度 | ND | ND | ND | ND | ND | ND | |
室内状況 | 無人の状態 | 1歳児が就寝 | 小学生2人合流 | 保育園児1名合流 | 妻合流 | ||
室内人数 | 0人 | 1人 | 1人 | 3人 | 3人 | 4人 | 5人 |
二酸化炭素濃度は、1,000ppmが基準値になっています。
つまり、1,000ppmから身体に影響がではじめると認識されています。
計測に使用した道具
空気環境測定で使用している検知管を使用しました。
正確な測定が短時間でできる道具になります。
計測した部屋のスペック
計測した部屋は8畳の寝室になります。
窓ガラスは複層ガラスと断熱材はグラスウールの一般的なスペックの住宅です。
空気の入れ替わりは、給気口は一箇所と室内戸のアンダーカットのみです。
冬は給気口からスースーするわ。
19:20無人でも二酸化炭素濃度が高い気が
仕事で公共施設の環境測定をしています。
19:20の無人の状態で、600ppmは高いなという印象をもちました。
一軒家は、空気の流れが少ないのかもね。
公共施設は広い空間で空気が流れているから、無人の環境であれば、300ppmあたりが多いのですが。
一軒家を計測したのが、初めてですので、これが普通なのかちょっとわかりませんが。
空気がこもりやすいということなのかもしれません。
ストーブを使うとどうなるか?
気になるわ。
21:00、1000ppmを超える
早くも、この段階で建築物環境衛生管理基準法の二酸化炭素の基準値1000ppmを超えました。
21:00で1,000ppmって、
朝方はいくつになっている!
この1,000ppmの基準値は厳しい設定とされています。
1,000ppmに設定された理由が
あるわけだよね。
測定値のppmによりどのような健康被害がでるか確認しましょう。
二酸化炭素濃度と健康被害
二酸化炭素濃度ppmの数値により、人体への影響がでることが知られています。
二酸化炭素濃度 | 人体への影響 | |
300ppm | 外気の濃度です | |
1000ppm | ・軽い眠気 ・人によっては不快感 | 建築物環境衛生基準法の基準値 |
2000~4999ppm | ・頭痛、眠気、倦怠感 ・注意力低下、心拍数増加、吐き気 不快感を感じ始める。 | |
5000ppm | 長時間いると健康に危害がでる | 安衛法の事務所則の基準値 |
8,000ppm | 意識レベルの低下、全身に震えや痙攣 | |
50,000ppm | 頭痛やめまい呼吸困難 | |
100,000ppm | 激しい呼吸困難に嘔吐、意識の消失 |
おおよそこのような状態ですが、5000ppmまでは無害という統計があったり、非常にアバウトな感じをうけます。
開放型のストーブを使用すると、
5,000ppmを超える。
実際に安衛法の事務所則の基準値は5,000ppmとなっていますし。
5,000ppmは身近な数値ですよ。
ドイツ、カナダ、中国など多くの国で1,000ppmを基準値としています。
いずれにしろ1,000ppm以下になるように努力をすることが、快適な環境に必須ということです。
従来5,000ppmまでは無害といわれていました。
しかし、昨今の研究では、500~4000ppmで血液中に二酸化炭素濃度の影響を受けることが発見されている。
時間の経過とともに二酸化炭素濃度は上昇する
二酸化炭素濃度が上昇すると、意識レベルの低下がおこります。
それが睡眠中であればなおさら気づきませんよね。
睡眠中、室内の二酸化炭素濃度がどんどん高くなる。
なので、知らず知らずのうちに、二酸化炭素中毒になっている可能性があるということです。
日頃の二酸化炭素濃度を知っておくことは大切だ。
1,000ppmを基準として悪いことはありません。
日頃の室内がどの程度の二酸化炭素濃度か把握することは大事なことです。
二酸化炭素中毒とは?
二酸化炭素濃度% | 二酸化炭素濃度ppm | |
0.04% | 400ppm | 空気中の通常濃度 |
3% | 30,000ppm | 呼吸困難・めまい |
8~10% | 80,000~100,000ppm | 激しい頭痛・ふるえ 5~7で意識なくなる |
30% | 300,000ppm | ほぼすぐに意識消失 |
こちらは、二酸化炭素中毒の表になります。
睡眠時、知らず知らず上昇してしまう二酸化炭素濃度だからこそ、1,000ppmにこだわりたいところです。
とくに我が家のように、8畳間に6人で寝ている場合は、特に注意が必要です。
二酸化炭素上昇は目に見えないからね。
まとめ
いかがでしたでしょうか、想像していた以上に寝室の二酸化炭素濃度が高くてびっくりしましたね。
二酸化炭素濃度は以下の環境で変動します。
- 普通スペックの家であり
- 締め切って寝ている
- 多数人で寝ている
条件が多くなるまたは、色濃くなるほど寝室は危険な状態になることがわかりました。
電気代の高騰などで温めた部屋の開けたくない。
エアコンが効いているから、部屋を締め切りたい
という思いがありますが、換気の実施が重要です。
換気扇を取り替えるのも一つの方法ですよ。
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