一般的に室内の二酸化炭素濃度は1000ppmといわれています。
とはいうものの、1000ppmを超えると身体にどのような影響がでるか気になりませんか?
そして1000ppmは、どのような環境で発生する数値なのか?
実は1000ppmはかなり身近な数値です。
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二酸化炭素濃度と体への影響
私は仕事で建築物の空気環境測定をしています。
二酸化炭素濃度1000ppmという数値は、簡単に超えてしまう数値です。
仕事で訪問する建物は一定の面積以上の建物です。
広く開放的な建物が多い。
しかし一軒家は割と密閉された環境といいますか。
一昔前は窓や戸を開け払って清掃や換気をしていましたが、昨今はプライベート性が重要視されて、窓は小さく少なく、換気が重要視されていません。
空気の流れが悪いわ。
我が家の二酸化炭素濃度を計測してみて思いました。
1000ppmのハードルは簡単に超えてしまいます。
二酸化炭素とは?
二酸化炭素濃度とは、1㎥に含まれる二酸化炭素の割合を示したもので、空気中の二酸化炭素濃度は通常410ppmとされており、室内の二酸化炭素濃度の基準は1,000ppm以下です。
この二酸化炭素濃度は室内の空気汚染を判断する1つの指針となり、この基準値を超えると室内環境が悪い・換気不足と判断されます。
引用元;日本住環境株式会社
410ppmは外気の二酸化炭素濃度。
外気の二酸化炭素濃度は年々上昇している。
室内の二酸化炭素濃度とは?
我が家の、寝室の二酸化炭素濃度を測定した表です。
住宅のスペックは、複層ガラスの標準的な気密の家です。
高気密高断熱ではないわ。
この表は、就寝時の二酸化炭素濃度と時間経過をまとめた表です。
19:20 | 19:30 | 19:50 | 20:30 | 21:00 | 21:30 | 22:00 | |
二酸化炭素濃度 | 600ppm | 900ppm | 800ppm | 1100ppm | 1200ppm | 1200ppm | |
一酸化炭素濃度 | ND | ND | ND | ND | ND | ND | |
室内状況 | 無人の状態 | 1歳児が就寝 | 小学生2人合流 | 保育園児1名合流 | 妻合流 | ||
室内人数 | 0人 | 1人 | 1人 | 3人 | 3人 | 4人 | 5人 |
空調を入れていない状態でも、換気量が足りないと、1000ppmを簡単に超えてしまいます。
下記は、朝ファンヒーターを使用したときの表です。
時間 | 5:30 | 5:50 | 6:20 | 6:50 |
ppm | 600 | 1600 | 2400 | 3,000 |
在室人数 | 1 | 6 | ||
ファンヒーターON |
解放型のストーブを使用すると、
二酸化炭素濃度は一気に上昇する。
こちらの表も、二酸化炭素濃度は、簡単に1000ppmを超えてしまいます。
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とはいえ、この数値がどのくらいになると身体に影響がでるのでしょうか?
二酸化炭素濃度が体に及ぼす影響
引用元;厚労省
これは、昨今の二酸化炭素濃度と体への健康被害の研究の結果です。
一昔前までは、5000ppmまでは、二酸化炭素濃度による身体的影響はないと認識されていました。
学校環境衛生基準では、
1500ppm以下が望ましいとされている。
現在は、400ppm~1000ppmでの低濃度域でも二酸化炭素による体への影響がおこると認識されています。
睡眠中の寝室は簡単に1000ppmを超えてしまいます。
寝ている最中に二酸化炭素の影響と考えると怖いですよね。
なぜ1000ppm?
WHO の報告書では、1964 年にEliseeva が発表した研究を引用し、0.1%(1000 ppm)
引用元;厚労省
の炭酸ガスの吸入実験によって、呼吸、循環器系、大脳の電気活動に変化がみられたと報告している。
従って、CO2 の建築物環境衛生管理基準の設定にあたっては、WHO の報告書で指摘されたCO2 の判定基準を踏まえ、さらに1000 ppm を超過した際のCO2 による健康影響を考慮し、管理基準を1000 ppmに設定したと考えられる。
建築物環境衛生管理基準は一定の面積以上で、不特定多数の人が出入りする建物の基準になります。
空調から飲料水、清掃など、
建物を衛生的に保つための基準です。
1000ppmは、建築物環境衛生管理基準での空気環境の二酸化炭素基準値になります。
昨今は、建築物環境衛生管理基準の不適合率が増加しています。
つまり、二酸化炭素濃度が1000ppm以上が増えています。
その要因は、省エネルギーです。
気密性などを重視する一方、換気量が足りていません。
たしかに我が家での計測でも簡単に1000ppmを超えています。
なにより換気が大事ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか、二酸化炭素濃度の上昇は目に見えません。
特に冬場は寒くて換気をおこたってしまいます。
二酸化炭素濃度は、知らず知らずに高くなってしまう特徴があります。
いつでも二酸化炭素濃度を確認することができるようにするにこしたことは、なさそうです。
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