エレキギターを弾いていて、
- アンプにつなぐと「ジー」というノイズが気になる
- パソコンや照明の近くでノイズが増える
- シングルコイルだからノイズが多い
- 配線をやり直してもノイズが残る
- ギターを改造するなら、できるだけノイズを減らしたい
こんな悩みはありませんか?
ギターのノイズ対策にはいくつか方法がありますが、そのひとつが導電塗料を使ったキャビティのシールドです。
導電塗料をギター内部のキャビティに塗り、GND(アース)へ接続することで、外部から飛び込んでくる電磁ノイズなどを軽減できます。
この記事では、
- 導電塗料とは何なのか
- どんなノイズ対策になるのか
- なぜアースが必要なのか
- アース線には何を使うのか
- ラグ端子はどう使うのか
- ブリッジアースとの違い
- ピックガードのシールドは必要なのか
- おすすめの導電塗料
まで、ギターDIY初心者にも分かるように解説します。
- ギターの導電塗料とは?
- 導電塗料は何のために塗る?
- 導電塗料はアースにつなぐ必要がある
- アース線には普通のリード線を使えばいい?
- 導電塗料のアースには「ラグ端子」を使う
- ブリッジアースと導電塗料のアースは何が違う?
- ポットの背面にアース線が何本も集まるのは大丈夫?
- ピックガードにもシールドは必要?
- 導電塗料の塗り方
- おすすめの導電塗料2選
- 1. ギターワークス 水性導電塗料 Shielding Paint 50cc
- 2. Freedom Custom Guitar Research SP-D-01 Noise Hell
- ギターワークスとFreedomを比較
- どちらを選べばいい?
- 導電塗料を塗る前に確認したいこと
- まとめ|ギターのノイズが気になるなら導電塗料を試す価値あり
ギターの導電塗料とは?

導電塗料とは、電気を通す性質を持った塗料です。
ギターでは主に、ピックアップやポット、配線などが入っているキャビティ内部に塗って使用します。
普通の塗料とは違い、導電性を持つ成分が含まれているため、乾燥した塗膜そのものをシールドとして利用できます。
つまり、
ギターのキャビティを導電塗料で覆って、ノイズを受けにくい空間を作る
というのが基本的な考え方です。
ただし、重要なのは塗るだけでは終わらないということ。
導電塗料をシールドとして機能させるためには、GND(アース)へ接続する必要があります。
導電塗料は何のために塗る?
導電塗料を使う主な目的は、外部からギター内部へ飛び込んでくる電磁的なノイズを軽減することです。
ギターの周囲には、
- 照明
- パソコン
- テレビ
- ACアダプター
- 電源タップ
- その他の電子機器
など、さまざまなノイズ源があります。
ピックアップやギター内部の配線は、こうした外部ノイズの影響を受けることがあります。
そこでキャビティ内部を導電塗料で覆い、さらにGNDへ接続することで、ギター内部をシールドするわけです。
導電塗料を塗ればノイズがゼロになる?
ここは注意が必要です。
導電塗料は、すべてのノイズを消してくれる魔法の塗料ではありません。
特にシングルコイルピックアップが拾うハムノイズなどは、導電塗料だけでは完全に解決できない場合があります。
そのため、
ノイズがある
↓
導電塗料を塗れば全部解決
というわけではありません。
配線、アース、ピックアップ、シールドなど、ノイズの原因を総合的に確認することが大切です。
導電塗料はアースにつなぐ必要がある

導電塗料を施工するときに、初心者が特に迷いやすいのがアースの取り方です。
導電塗料は、塗っただけではなく、GNDへ接続します。
基本的には、
導電塗料
↓
アース線
↓
ラグ端子
↓
ポット背面
↓
GND
という形です。
ここで使うアース線は、ギター配線に使用する普通のリード線で問題ありません。
特別な「導電塗料専用アース線」が必要なわけではありません。
アース線には普通のリード線を使えばいい?
はい。
導電塗料をGNDへ接続するための線は、一般的なギター配線用のリード線でOKです。
例えば、
AWG22~24程度の配線材
など、通常のギター配線に使用する線を使えます。
重要なのは線の種類よりも、
導電塗料 → アース線 → GND
が確実につながっていることです。
導電塗料のアースには「ラグ端子」を使う
導電塗料のアースを取る場合、**ラグ端子(ラグ)**を使う方法があります。
ラグ端子とは、配線を接続するための金属製の端子です。
施工方法の一例は、
- キャビティ内部に導電塗料を塗る
- 十分に乾燥させる
- ラグ端子をキャビティに固定する
- ラグが導電塗料と確実に接触していることを確認する
- ラグに普通のリード線をハンダ付けする
- 反対側をポット背面などのGNDへ接続する
という流れです。
つまり、**ラグは「導電塗料とアース線を確実につなぐための接続部分」**として利用できます。
ラグを使うメリット
導電塗料は塗膜になっているため、そこへ配線を直接ハンダ付けするのが難しい場合があります。
そこでラグを使えば、
導電塗料 ↔ ラグ ↔ リード線
という形で接続できます。
DIYで確実に施工したい場合には便利な方法です。
導電塗料のアースに使うラグ端子なら、ギター用途では大きすぎない小型タイプで十分です。
おすすめの目安は、
- 丸形ラグ端子
- 穴径:3~4mm程度
- 線材:AWG22~24程度に対応
- 材質:銅・真鍮など
- ハンダ付けできるタイプ
です。
キャビティにビスで固定するなら、M3程度のビスが使える穴径3~3.5mm前後が扱いやすいです。
ブリッジアースと導電塗料のアースは何が違う?

ここも非常に重要です。
どちらも最終的にはGNDへ接続しますが、アースしている対象が違います。
ブリッジアース
ブリッジアースは、ブリッジや弦をGNDへ接続するためのものです。
弦
↓
ブリッジ
↓
ブリッジアース線
↓
ポット背面
↓
GND
導電塗料のアース
一方、導電塗料のアースはキャビティをシールドとして機能させるためのものです。
導電塗料
↓
アース線
↓
ラグ
↓
ポット背面
↓
GND
つまり、役割は違いますが、最終的には同じGNDへ接続されます。
そのため、導電塗料を施工する場合は、既存のブリッジアースとは別に、導電塗料からGNDへ接続するアース線を追加することになります。
ポットの背面にアース線が何本も集まるのは大丈夫?
大丈夫です。
ギターのポット背面は、いわばGNDの集合場所として使われることが多い部分です。
例えば、
┌─ ピックアップGND
│
├─ ジャックGND
│
ポット背面(GND) ─┼─ ブリッジアース
│
└─ 導電塗料アース
というように、複数のアース線が集まることがあります。
そのため、
「導電塗料を追加したらアース線が1本増えた」
という理解でOKです。
ピックガードにもシールドは必要?
導電塗料でキャビティをシールドするなら、ピックガード側もシールドするとより効果的です。
特にストラトタイプのように、ピックアップや配線がピックガードのすぐ下にあるギターでは、ピックガード裏面のシールドも重要になります。
イメージとしては、
ピックガード
┌────────────────┐
│ シールド材 │
├────────────────┤
│ ピックアップ │
│ 配線・ポット │
│ │
│ 導電塗料 │
└────────────────┘
という形です。
キャビティ側だけでなく、ピックガード側にもシールドを施すことで、ギター内部の回路をより広く囲うことができます。
ピックガードには、銅箔やアルミシートなどの導電性シールド材を使う方法があります。
導電塗料の塗り方
基本的な施工方法を紹介します。
1. キャビティを清掃する
まず、キャビティ内部のホコリや汚れを取り除きます。
油分などが残っている場合は、塗料が密着しにくくなる可能性があります。
2. 導電塗料をよく混ぜる
使用前には、容器の中身をしっかり混ぜます。
導電性の成分が沈殿している場合があるためです。
3. キャビティに塗る
筆などを使ってキャビティの底面と側面に塗っていきます。
特に、
- 底面
- 側面
- ピックアップキャビティ
- コントロールキャビティ
など、シールドしたい部分をできるだけ隙間なく覆います。
4. 複数回塗る
製品によって推奨される塗り方は異なります。
例えばギターワークスの水性導電塗料では、2~3回塗りが推奨されています。
1回で厚く塗るより、製品の説明に従って必要な回数を塗ることが重要です。
5. ラグを取り付ける
導電塗料が乾燥したら、ラグ端子を取り付けます。
このとき、ラグが導電塗料としっかり電気的に接触するようにします。
6. リード線をハンダ付けする
ラグに普通のリード線をハンダ付けします。
そして反対側をポット背面などのGNDへ接続します。
7. テスターで導通確認する
最後にテスターを使って確認します。
導電塗料 → ラグ → リード線 → ポット背面
がきちんと導通しているか確認しておくと安心です。
おすすめの導電塗料2選
ここからは、ギターのシールドに使える導電塗料を比較します。
今回紹介するのは、
- ギターワークス 水性導電塗料 Shielding Paint 50cc
- Freedom Custom Guitar Research SP-D-01 Noise Hell
の2製品です。
1. ギターワークス 水性導電塗料 Shielding Paint 50cc
ギターワークス 水性導電塗料 Shielding Paint 50ccをAmazonで見る
ギターワークスの水性タイプの導電塗料です。
内容量は50cc。
水性タイプなので比較的扱いやすく、初めて導電塗料を使う人にも選びやすい製品です。
ギターワークスでは、ストラトタイプのキャビティを2回塗りした場合、約3台分が目安とされています。
また、導電塗料をGNDへ接続するための「アースラグ&ビス」も用意されています。
こんな人におすすめ
- 初めて導電塗料を使う
- DIYでノイズ対策をしたい
- 水性タイプがいい
- 扱いやすさを重視したい
- 複数のギターに使いたい
個人的には、「とりあえず自分のギターをシールドしてみたい」という人には、このタイプが使いやすいと思います。
2. Freedom Custom Guitar Research SP-D-01 Noise Hell
Freedom Custom Guitar Research SP-D-01をAmazonで見る
Freedom Custom Guitar Researchの導電塗料です。
内容量は60mlで、カーボンを主原料とした導電塗料です。
こちらは特に注意したいポイントがあります。
ポリウレタン・エステル塗装用として販売されている製品です。
そのため、自分のギターの塗装との相性を確認してから購入する必要があります。
こんな人におすすめ
- ギターの塗装種類を把握している
- ポリウレタン・エステル塗装のギターに使いたい
- Freedom製品を選びたい
- ギターのリペアや改造に慣れている
ギターワークスとFreedomを比較
| ギターワークス 水性50cc | Freedom SP-D-01 | |
|---|---|---|
| 内容量 | 50cc | 60ml |
| タイプ | 水性 | 溶剤系 |
| 主な用途 | ギターのシールド | ギターのシールド |
| 特徴 | 扱いやすい水性タイプ | カーボン系導電塗料 |
| 塗装との相性 | 比較的使いやすい | 対応塗装の確認が必要 |
| 初心者 | ◎ | ○ |
| DIY | ◎ | ○ |
| 選び方 | 扱いやすさ重視 | 塗装との相性・製品指定を重視 |
どちらを選べばいい?
迷った場合は、まず自分のギターの塗装を確認することをおすすめします。
そのうえで、
扱いやすさを重視するなら → ギターワークス水性導電塗料
ポリウレタン・エステル塗装でFreedom製品を使いたいなら → SP-D-01
という選び方が分かりやすいでしょう。
特に導電塗料を初めて使うのであれば、施工のしやすさを考えて水性タイプから始めるのも選択肢です。
導電塗料を塗る前に確認したいこと
導電塗料を購入する前に、次の点を確認しておきましょう。
① 本当に外部ノイズが原因なのか?
ノイズの原因は導電塗料で解決できるものだけではありません。
- 配線不良
- アース不良
- ジャックの接触不良
- ピックアップのハムノイズ
- シールド不足
- 周辺機器からのノイズ
など、さまざまな原因があります。
② ギターの塗装は何なのか?
導電塗料によって対応する塗装が異なる場合があります。
特にFreedom SP-D-01のように対応する塗装が明記されている製品は、必ず確認してから使用しましょう。
③ 導電塗料をGNDにつなぐ
塗っただけで終わりではありません。
導電塗料 → ラグ → リード線 → ポット背面
というように、GNDへの接続まで行います。
④ ピックガード側も確認する
キャビティだけでなく、ピックガード裏側にもシールドが必要になる場合があります。
まとめ|ギターのノイズが気になるなら導電塗料を試す価値あり
ギターのノイズ対策にはさまざまな方法があります。
その中でも、導電塗料を使ったキャビティシールドは、DIYでも取り組みやすい方法のひとつです。
ポイントをまとめると、
導電塗料=キャビティをシールドするためのもの
ブリッジアース=ブリッジや弦をGNDにつなぐもの
導電塗料のアース=シールドをGNDにつなぐもの
です。
導電塗料のアース線には、特殊なケーブルを用意する必要はなく、通常のギター配線用リード線でOKです。
ラグ端子を使えば、導電塗料からアース線を取り出しやすくなります。
そして、よりしっかりシールドしたい場合は、キャビティだけでなくピックガード側のシールドも検討してみましょう。
ノイズが気になるギターをお持ちなら、まずは原因を確認したうえで、導電塗料によるシールドを試してみる価値はあります。


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