朝起きて疲れがとれない原因は寝室の二酸化炭素濃度が高くなっている可能性があります。
睡眠は日中のパフォーマンスに影響する大事な習慣です。
前回行った計測結果では、就寝時の寝室の二酸化炭素濃度が高い結果でした。
睡眠の質低下はこのような影響を与えますよ。
- 日中ぼーっとする
- すぐ疲れる
- 眠くなる
二酸化炭素濃度が高い環境では、睡眠にどのうような影響を与えるかを解説したいと思います。
二酸化炭素濃度で睡眠のリズムが狂う
我が家は8畳の寝室に6人で寝ています。
部屋に入るとなんというか熱気というか息苦しい感じがあり、寝室の空気環境を測定してみました。
結論からですが、睡眠にはリズムがあります。(サーカディアンリズム)しかし二酸化炭素濃度が高くなると睡眠リズムが崩れてしまいます。
その結果、日中の眠気、疲労、頭痛などの症状がみられます。
もしあなたがこのような症状に悩んでいるようであれば、二酸化炭素濃度と睡眠の関係を見直してみてはいかがでしょうか?
寝室の空気環境の実態
19:20 | 19:30 | 19:50 | 20:30 | 21:00 | 21:30 | 22:00 | |
二酸化炭素濃度 | 600ppm | 900ppm | 800ppm | 1100ppm | 1200ppm | 1200ppm | |
一酸化炭素濃度 | ND | ND | ND | ND | ND | ND | |
室内状況 | 無人の状態 | 1歳児が就寝 | 小学生2人合流 | 保育園児1名合流 | 妻合流 | ||
室内人数 | 0人 | 1人 | 1人 | 3人 | 3人 | 4人 | 5人 |
この表は我が家での就寝時の室内の二酸化炭素濃度を計測したものです。
室内の二酸化炭素濃度は1000ppmが基準値となっています。
その理由はこちらから→【体調が悪い原因かも】二酸化炭素濃度の目安1000ppmとは?
22:00の二酸化炭素濃度で1200ppmで基準値を超えています。
これから深い眠りに入るのに室内の二酸化炭素濃度は上昇していきます。
二酸化炭素濃度が高くなると眠くなる
睡眠時の二酸化炭素濃度が4000ppm以下の場合二酸化炭素濃度が高いほど眠くなる傾向にあります。
例えば、マスクしていると、周囲の空気は600ppmでもマスクの中は、5000ppmになります。
マスクをしていると眠くなる理由は二酸化炭素濃度によるものです。
睡眠時に眠くなった方が良いではないかと思った方もいると思いますが、そうではありません。
睡眠サイクルが狂う
見出しの画像は睡眠サイクルの画像です。
二酸化炭素濃度が高くなるとその睡眠サイクルに乱れが起きると私は考えました。
寝たのに何故か疲れが取れない、日中眠くなるなどは、睡眠サイクルの乱れの可能性があると。
実際に以下の統計があります。
比較的静かな環境で就寝している場合の窓開放での二酸化炭素濃度。
そして身体的影響。
- 窓解放、平均500ppm
- 窓が閉まっている、平均1500ppm
窓を開けることにより、中途覚醒が減り深い眠りが増えた。
ノンレム睡眠の割合が高くなり、レム睡眠の割合が少なくなった。
引用元;空気調和・衛生工学会大学学術講演論文集
中途覚醒は睡眠サイクルが乱れるといえます。
睡眠サイクルとは
睡眠サイクルはノンレム睡眠とレム睡眠を90分〜120分周期で繰り返します。
「深い眠り」のことで、効果は主に疲労回復。
「浅い眠り」のことで、効果は主に情報整理。
途中で起きることは、睡眠サイクルが乱れることになります。
二酸化炭素濃度が高くなるとどうなる?
血中の二酸化炭素分圧は500ppm~4000ppmでも上昇することが知られています。
分圧とは動脈に溶け込んでいる二酸化炭素濃度のことです。
さらに、1500ppm以上の環境に数時間で、600ppmの時にくらべ、血圧の上昇、心拍数の上昇が起こります。
本来睡眠時は、血圧は下がる必要がありますが、二酸化炭素濃度が高くなると血圧が上がります。
※さらに二酸化炭素濃度が1000ppm上昇するごとに中途覚醒時間が0.5分増加し、二酸化炭素濃度の変化に対して中途覚醒時間が伸びる統計があります
睡眠時、途中で起きること。
以上のことより、二酸化炭素濃度上昇で睡眠サイクルは乱れる可能性は十分起こり得ます。
その結果、「寝たのに疲れがとれない」「日中ぼーっとする」「眠い」という現象がおこります。
※引用元;空気調和・衛生工学会大学学術講演論文集
一昔前の家の作りは、風通しが重要視されていました。
昨今はプライバシーや断熱性が重要視されています、その結果二酸化炭素濃度上昇により睡眠の質が下がっている可能性は十分想像できますよね。
二酸化炭素濃度をコントロールするには換気だ。
二酸化炭素をコントロールする方法の結論をいってしまえば、換気扇の性能です。
確かに窓を開けると二酸化炭素濃度は下がりますが、その一方外気の熱気や冷気、騒音が入ってきます。
コントロールは自分でなんとかできる領域のことです。
外気に快適さをもとめることコントロール圏外だと私は考えます。
であれば、換気扇で室内の二酸化炭素をコントロールするしかありません。
窓を開ける
窓を開けることで二酸化炭素濃度はコントロールできますが、騒音や冷気、熱気が室内に流れ込むことになります。
地域差や、そして時期的なこともあります。
窓を開けることで解決できのは本当にごくわずかな人と地域と時期ではないでしょう?
実際に外の環境が良い場合の統計では以下の通りです、繰り返しになりますが。
比較的静かな環境で就寝している場合の窓開放での二酸化炭素濃度。
そして身体的影響。
- 窓解放、平均500ppm
- 窓が閉まっている、平均1500ppm
窓を開けることにより、中途覚醒が減り深い眠りが増えた。
引用元;空気調和・衛生工学会大学学術講演論文集
しかしながら、窓を開けることで、騒音と熱気と冷気により睡眠が妨げられては、二酸化炭素をコントロールする意味がないともいえます。
窓を開ける方法は、最良の方法とは言えません。
最良の方法は換気だ。
私が考えるには、二酸化炭素濃度をコントロールするには、換気扇しかないと考えます。
一昔前は、朝になると窓を開け払って掃除したり、風通しというのを意識しての家作りでしたが、昨今の家作りはプライバーシーや省エネを重要視した作りになっています。
そのため、解放できるもの(窓など)は小さく少なく、そして気密(隙間がない)ような作りになっています。
つまり、空気がこもる作りです。
当然、循環しない空気を生活する人は吸っているわけです。
なので、強制的に空気の入れ替えをする、換気扇にこだわる必要があると考えます。
換気の重要性は甘くみられている?
家作りをされている人にぜひ知ってほしいですが、健康的に快適に、「自然素材の家」「気密が良い家」を作ったとしても、換気扇にこだわらず換気ができずに室内の二酸化炭素濃度が高いでは、健康にフォーカスしてみたものの本末転倒ですよね?
私も新築やリフォームかれこれ家作りには3年ほど悩みました。
たくさんの業者と打ち合わせをしました。
しかし換気扇の重要性について語る業者はいませんでした。
例えば我が家の自然換気です、これはやめてください。
自然吸気口は良くないぞ!
このタイプは法律で全室に取り付けが義務つけられています。
こちらの換気扇では、室内での生活人数にもよりますが、換気量が足りません。
24時間換気が法律で義務つけられているので、給気口の取り付けは必須です。
そして解放することが必要です。
引用元;国土交通省
建築基準法においては、居室での通常の生活における二酸化炭素などによる環境の悪化を防止し、適切な環境を維持するため、開口部を設けること又は換気設備を設置することが義務付けられています。
また、シックハウス対策の観点から、原則として全ての建築物に機械換気設備の設置が義務づけられています。
例えば住宅の場合、換気回数0.5回/h以上の機械換気設備(いわゆる24時間換気システムなど)の設置が必要となります。
換気設備には3種類あり、この吸気口は最低ランクになります。
我が家の「換気扇悩み」は、外気がそのまま入ってきます。
冷気、熱気、が空調負担が増加しますよ。
そして花粉も一応フィルターはありますが、入ってきました、その結果花粉症の子供は寝れないくらいつらい状況です。
空気清浄機は必須ですよ。
換気扇を甘く考えると光熱費が高コストの家になってしまいます。
換気扇については、換気扇はロスナイがおすすめです。
家作りを考えている方は、工務店やハウスメーカーと相談してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか、二酸化炭素濃度は睡眠に影響を与えることをお伝えしました。
もしかしてあなたが睡眠に悩んでいるとしたら、その原因は二酸化炭素かもしれません。
二酸化炭素は換気をすることでコントロールできます。
とはいえ、家作りで換気扇は二酸化炭素をコントロールする大事な要素になります。
ぜひ、参考にしていただけたらと思います。
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