SteinbergのURシリーズは、宅録やDTMを始める上で高い信頼を得ているオーディオインターフェースシリーズです。
どのモデルも音質・安定性に優れていますが、それぞれのモデルに個性があり、用途によって選び方が変わります。
この記事では、各モデルの特徴と「こんな人におすすめ」という観点から、URシリーズの選び方をわかりやすく解説します。
私はUR22cをメインで使用しています、初めはギターだけ録音できれば良いと思っていました。
となるとUR12でも十分なのですが、宅録を始めてみると、ボーカルやドラムなどのマイクを使用して録音もしたくなり、結果的にその上位機種のUR22cでよかったと思っています。
成長期に大きめの服を選ぶようなイメージで、今のプラスアルファで商品を選ぶことをおすすめします。
この記事は、
- UR12
- UR22C
- UR24C
- UR44C
- UR816C
以上の機種を「こんな人におすすめ」という切り口でお伝えします。
UR12|最低限で始めたいシンプル派にぴったり

主な特徴
- マイク入力×1(D-PREマイクプリアンプ搭載)
- 楽器入力(Hi-Z)×1
- RCAステレオ出力
- USBバスパワー駆動
- iOS対応(iPhone/iPadと接続可能)
つまりこういうことです、
UR12は、
- マイク1本
- ギター1本
をつないで、 - パソコンやiPhone/iPadで録音・配信できる
- 音がよくてシンプルで扱いやすい
という、「初めてのオーディオインターフェース」にピッタリなモデルなんです。

ギターとマイクは同時録音できるの?
はい、UR12ではマイクとギターを同時に録音することが可能です!
具体的には:
- 前面の マイク入力(XLR端子) にコンデンサーマイクやダイナミックマイクをつなぐ
- その横の Hi-Z入力(標準フォーン端子) にギターを直挿しする
この2つは同時に別チャンネルとして録音されます。
つまり、DAW(録音ソフト)上では「マイク:チャンネル1」「ギター:チャンネル2」として扱えるので、後から音量調整やエフェクトを個別にかけることができます。

ただし、注意点もあります
- マイクは1本だけ(2本同時には無理)
- ステレオ録音は不可 → チャンネル1=マイク、チャンネル2=ギターというモノラル×2録音になります
- ファンタム電源(48V)対応のコンデンサーマイクを使いたいときは、必ずスイッチONに
例えばこんな使い方ができます。
🎤 弾き語り(ギター&ボーカル)
🎧 歌にギターの伴奏をつける
🎙️ ナレーションにBGMを自分で弾いて重ねる
なので「一人で完結する録音」には本当にぴったりです!
もっと複雑な構成(例:マイク2本、ギター+キーボードなど)を録りたい場合はUR22C以上がおすすめですね。
こんな人におすすめ
- 弾き語りやナレーションを録音したい
- はじめてオーディオインターフェースを使ってみたい
- iPhoneやiPadで録音・配信したい
- 安くてコンパクトなモデルが欲しい
UR12のまとめ
UR12は、1人で完結するシンプルな録音に最適なモデルです。
D-PRE搭載により音質は確保しつつ、最低限の入出力構成にすることで低価格と操作のシンプルさを両立しています。
USBバスパワー駆動&iOS対応なので、iPhone/iPadでの録音や外出先での使用にも便利。DTM初心者や動画投稿・配信の第一歩として選ばれています。
UR22C|DTM・配信・宅録のオールラウンダー

主な特徴
- マイク入力×2(D-PRE搭載、ファンタム電源対応)
- Hi-Zスイッチ(ギター直挿し可能)
- MIDI IN/OUT 搭載
- USB 3.0(USB-C)対応
- ループバック対応/DSPエフェクト内蔵
- メタル筐体の堅牢設計

マイク入力×2(D-PRE搭載、ファンタム電源対応)
→ マイクを2本同時につなげられるということ。
D-PREは高音質なマイクプリアンプで、音の立ち上がりや繊細な表現もきれいに録れます。
さらに「ファンタム電源(+48V)」に対応しているので、コンデンサーマイクも使えます!
つまり…
- ボーカルとギター用のマイクを同時に使える
- デュエットや対談、楽器2本の録音にもOK!
Hi-Zスイッチ(ギター直挿し可能)
→ エレキギターやベースをそのまま接続できるスイッチ付き入力があります。
Hi-Z(ハイ・インピーダンス)に切り替えることで、ギターの音をそのままの質感で取り込めます。
つまり…
- ギターやベースをアンプなしで直接録音できる
- DAWで後からエフェクト(アンプシミュなど)をかけて音作りできる!
MIDI IN/OUT 搭載
→ MIDIキーボードや外部音源と接続できる端子がついています。
つまり…
- 鍵盤(MIDIキーボード)でソフト音源を鳴らせる
- ハードシンセを使った作曲もOK
- シーケンサーや電子ドラムとの連携も◎
USB 3.0(USB-C)対応
→ 高速通信に対応したUSB-C端子でパソコンと接続します。
つまり…
- データのやり取りが速くて安定
- 音の遅延(レイテンシー)が少ない
- 最新PCやMacBookとの相性もバッチリ
ループバック対応/🎚DSPエフェクト内蔵
→ ループバックは「PCで流している音」と「マイクの音」を一緒に配信に乗せる機能。
ゲーム実況やオンラインレッスン、BGM付きのトーク配信に便利!
→ DSPエフェクトは、リバーブやEQなどの音作りをリアルタイムでかけられるハード内蔵エフェクトです。
つまり…
- 配信でマイクの声にリバーブをかけたり
- 音割れやノイズを抑えながら録音したりできる
- ソフトよりも軽くて、パソコンに負荷がかからない
メタル筐体の堅牢設計
→ 外装がしっかりした金属製で、持ち運んでも壊れにくいタフな作りです。
つまり…
- 外出先での録音にも安心
- 機材が多い宅録環境でも耐久性◎
例えばこんな使い方ができます。
- ボーカルと楽器を同時録音できて
- ギターもシンセも扱えて
- 配信も制作もこれ1台でカバー
- しかも高音質で丈夫!
ということで、「最初の1台だけど、ちゃんと長く使えるやつがいい!」という人にまさにピッタリです
こんな人におすすめ
- ボーカルとギターを同時に録音したい
- ソフト音源とハード音源を組み合わせて制作したい
- 音質のいい配信をしたい
- 初心者だけど将来を見据えて長く使えるものが欲しい
UR22Cのまとめ
UR22Cは、2ch録音、MIDI、ループバック配信と、DTMからライブ配信まで幅広いニーズに対応したバランスの良いモデルです。マイク2本やギター&ボーカルなどの同時録音も可能で、対談やデュエットにも対応。
また、MIDI端子でシンセや外部音源と接続可能なため、作曲にも強いです。配信にも便利なDSPエフェクト搭載で、ナレーションやライブの音質をリアルタイムで調整できます。

UR24C|ライブとスタジオ、両方こなしたい人に

主な特徴
- マイク入力×2(D-PRE搭載)
- Hi-Z対応、MIDI IN/OUT
- USB-C接続(USB 3.0)
- ライブモード/スタジオモード切替可能
- ループバック/DSPエフェクト搭載
- メイン出力+RCA出力(DJ用途にも◎)
UR22Cと似ていますが、「ライブモード」と「スタジオモード」の切り替えができたり、「RCA出力」があったりと、ライブ・DJ用途にも強いちょっと特別なモデルです。
一つずつわかりやすく説明していきますね👇

マイク入力×2(D-PRE搭載)
→ 高音質なマイクを2本同時につなげることができます。
D-PRE(Yamahaの高性能プリアンプ)を使っているので、録音の音質はバッチリ。
つまり…
- 弾き語り(ギター&歌)や対談、2人での同時録音が可能
- コンデンサーマイクにも対応(ファンタム電源あり)
Hi-Z対応、🎹MIDI IN/OUT
→ ギター/ベースの直接接続(Hi-Z)も、MIDI機器との接続も可能。
つまり…
- ギターをアンプなしで直録りできる
- MIDIキーボードや外部音源を使って打ち込み・作曲もできる
USB-C接続(USB 3.0)
→ 高速で安定した接続が可能。最近のPCやMacBookにピッタリ。
つまり…
- 音の遅延が少なく、快適に録音・モニターできる
- 接続トラブルが少ない
ライブモード/スタジオモード切替可能
→ ここがUR24Cの「最大の特徴」と言ってもいいです!
- スタジオモード:
PCの音と自分の声・楽器の音を別々にモニターできる
→ DTMや録音に最適! - ライブモード:
PCの音と自分の演奏・声をミックスして一緒に出力
→ ライブで「自分が聞いている音そのまま」をPAに送れる!
つまり…
- 宅録でもライブでも両対応できる万能機種
- DJや弾き語りのライブ出演でも即戦力
ループバック/DSPエフェクト搭載
→ 配信に便利な機能も標準装備!
- ループバック:PCの音+マイク音を同時に配信に乗せられる
- DSPエフェクト:リアルタイムでリバーブ・EQ・コンプがかけられる(音がよくなる)
つまり…
- 配信でも音がキレイ!
- 歌ってみたやゲーム実況にもぴったり
メイン出力+RCA出力(DJ用途にも◎)
→ スピーカー出力が2種類あります:
- バランス出力(TRS)→ モニタースピーカーやミキサーへ
- RCA出力(赤白端子)→ 家庭用アンプやDJミキサーへ
つまり…
- DTM環境ではTRS出力を使ってモニター
- DJプレイではRCA出力で音を送る
- 「ライブも制作も1台で完結したい」人に最高の設計
こんな人におすすめ
- ライブパフォーマンスと宅録を両立したい
- 外部ミキサーやPA機器に出力したい
- DTM以外にDJプレイやリアルタイム配信もしたい
- 可搬性がありつつ、多用途に対応した機材を探している
UR24Cのまとめ
UR24Cは、UR22Cの基本機能に加えて「ライブモード」と「スタジオモード」を切り替えられる点が大きな特徴。スタジオモードではDAWからの出力を重視し、ライブモードでは入力モニターが優先される仕様で、ライブ配信やステージ使用時にとても便利です。
RCA出力も搭載しているため、DJ用途や会場へのライン接続にも対応。DTMも配信もライブも1台でこなしたい人に最適な選択肢です。

UR44C|宅録バンドや配信環境の本格派に

主な特徴
- マイク入力×4(すべてD-PRE搭載)
- ライン入力×2
- ヘッドフォン出力×2(独立ミックス可能)
- MIDI IN/OUT
- 4系統のライン出力
- DSPエフェクト/ループバック対応
宅録でも配信でもバンドでも対応できる「中規模スタジオ向けの本格派モデル」です。
ひとつずつ、初心者にもわかりやすく解説します👇

マイク入力×4(すべてD-PRE搭載)
→ 高音質なD-PREマイクプリアンプが4つ搭載されていて、マイクを4本同時に使えます。
つまり…
- ボーカル+アコギ+パーカッション+コーラスなど、複数人の録音が同時に可能
- ドラム録りのような「マルチマイク録音」もいける
ライン入力×2
→ キーボードや外部音源などを直接つなげるライン用の入力端子。
つまり…
- マイクだけじゃなく、シンセやオーディオプレイヤーなどの音も録音可能
- 合計6ch(マイク4+ライン2)の同時入力に対応
ヘッドフォン出力×2(独立ミックス可能)
→ イヤホン・ヘッドホンを2人で別々の音でモニターできます。
つまり…
- 「演奏者はクリックあり、自分はなし」など別々のモニターミックスができる
- 録音者とエンジニア、2人同時に快適なモニターが可能
MIDI IN/OUT
→ MIDIキーボードや外部音源を接続できます。
つまり…
- ハードシンセや電子ドラムとの同期ができる
- ソフト音源との連携もバッチリ、作曲にも強い!
4系統のライン出力
→ モニタースピーカーや外部ミキサーなどに最大4チャンネル分の音を個別に出力可能。
つまり…
- **「ボーカルだけ別出力」「クリックだけ外に出す」**など自由に音のルーティングができる
- ライブPAやモニター環境の自由度がかなり高い!
DSPエフェクト/ループバック対応
→ 内蔵DSPでリアルタイムにリバーブ・EQ・コンプをかけられます。
さらにループバック機能で、PCの音+マイクの音を一緒に配信可能。
つまり…
- ライブ配信時に自分の声にリバーブを加えてプロっぽくできる
- ゲーム配信やBGM付き配信にも最適
- PCに負荷をかけずに音質をコントロールできる
こんなひとにおすすめ
- 🧑🎤 複数人で同時録音したい(最大6ch入力)
- 🥁 バンドの一発録りやセッション録音をやりたい
- 🎧 複数人でモニターを分けて使いたい
- 🎙️ 宅録でもライブ配信でも音質にこだわりたい
- 🛠️ 将来機材が増えても柔軟に対応できるインターフェースが欲しい
つまりUR44Cは、「1ランク上の宅録」「ミニスタジオ」「配信+制作を両立したい」人向けの強力なモデルです!
UR44Cのまとめ
UR44Cは、4つのマイク入力に加えて独立した2系統のヘッドフォン出力を搭載。これにより、録音者とエンジニアで異なるモニターミックスを聴けるなど、プロに近い運用が可能になります。
ドラム録音やセッション録音、配信や宅録バンドの制作など、規模の大きい宅録環境に最適。機材の入出力が足りずに悩んでいる人にとって、まさにステップアップ用の1台です。

UR816C|スタジオレベルの設備を自宅で実現したい人へ

主な特徴
- マイク/ライン入力×8(すべてD-PRE搭載)
- ADAT拡張対応(最大16ch入力)
- ワードクロック入出力
- MIDI IN/OUT、DSPエフェクト、ループバックあり
- 多数のライン出力(モニター構成も自由)
スタジオ並みの本格設備を自宅に導入したい人向けのプロ仕様で、ちょっと専門用語が多いですが、初心者にもわかるように丁寧に説明していきます👇

マイク/ライン入力×8(すべてD-PRE搭載)
→ マイクでも楽器でもOKなコンボジャックが8つついていて、しかも全部にYAMAHAの高音質プリアンプ(D-PRE)を搭載。
つまり…
- ボーカル、ギター、ベース、ドラム、鍵盤など最大8チャンネルを同時録音できる
- 1人でもバンドでも、本格的なマルチトラック録音が可能!
ADAT拡張対応(最大16ch入力)
→ ADATという光デジタル規格で、外部のマイクプリやインターフェースを増設できる仕様。
つまり…
- 外部機器をADATでつなげば、最大16チャンネル同時録音ができるようになる
- ドラムを10本マイクで録りたい!とか、レコーディングスタジオ級の構成にも対応できる
ワードクロック入出力
→ 複数のデジタル機器を正確に同期させるための信号。
音のズレをなくして安定させるプロ仕様の機能。
つまり…
- 他のオーディオ機器(ADコンバーター、デジタルミキサーなど)と連携する人向け
- プロ機材をたくさん使うなら必須レベルの同期機能
MIDI IN/OUT、DSPエフェクト、ループバックあり
→ URシリーズでは定番の機能がすべて搭載されています。
- MIDI:ハード音源、MIDIキーボードとの接続
- DSP:リアルタイムでエフェクト(EQ、コンプ、リバーブ)
- ループバック:配信でマイク音+PC音をまとめて出力
つまり…
- 作曲から配信まで全部この1台でこなせる
- 「レコーディングスタジオと同じことを家でやりたい人」にも対応
多数のライン出力(モニター構成も自由)
→ 出力端子がたくさんあるので、複数のスピーカーやヘッドフォンアンプ、PA機材へ自由に音を送れます。
つまり…
- 「クリックだけ別出力」「各メンバーごとにモニター音を変える」なども自由自在
- 自宅でも、スタジオのような個別モニター環境を構築可能!
UR816Cってどんな人向き?
- 🥁 ドラムをマルチマイクで本格録音したい
- 🎸 バンド全体をパート別に同時録音したい
- 🏠 自宅でレコーディングスタジオ級の音環境を作りたい
- 🎧 プロの仕事レベルの宅録・配信・ミックスをしたい
- 🔌 将来的にADAT機器などで拡張を見越している人
**UR816C=「プロ機材の入口」**とも言える超ハイスペックモデルです。
もし「家をスタジオ化したい」と思っているなら、間違いなくこのモデルが正解!
こんな人におすすめ
- ドラムをマルチマイクで本格録音したい
- バンド全体をパートごとに個別で録音したい
- ADATなどで外部機器を拡張して使いたい
- レコーディングスタジオ並みの入出力を自宅に構築したい
UR816Cのまとめ
UR816Cは、プロスタジオに匹敵する入出力と拡張性を備えたURシリーズのフラッグシップモデル。
すべてのチャンネルにD-PREを採用し、8ch同時録音が可能。ADATを使えば最大16chまで拡張できます。
ワードクロックや豊富な出力系統により、他のスタジオ機材との同期やルーティングも自在。
レコーディングエンジニア志望者や本格的な制作環境を構築したい人には、このモデルが最適です。

まとめ:URシリーズは「現在のニーズ+少し先」を考えて選ぼう
URシリーズは、どのモデルも音質に妥協はありません。選ぶ際は、現在の使用目的に加えて「今後やりたいこと」も踏まえて選ぶのがポイントです。
モデル | 入力数 | 配信向き | MIDI | iOS対応 | 拡張性 | 価格帯 |
---|---|---|---|---|---|---|
UR12 | 2 | △ | × | ○ | × | 最安 |
UR22C | 2 | ◎ | ○ | ○ | △ | スタンダード |
UR24C | 2 | ◎ | ○ | ○ | △ | 多用途モデル |
UR44C | 6 | ◎ | ○ | ○ | ○ | 中級 |
UR816C | 8〜16 | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 上級・業務用 |
自分の音楽スタイルや制作環境に合った一台を見つけて、理想の音作りに一歩近づきましょう!




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