電気代高騰の昨今、エアコンと併用することで省エネルギーにつながる道具としてサーキュレーターは活躍します。
工事なしで空気環境が向上する道具。
とはいえ、サーキュレーターは置き場所により、あなたが期待していた効果が随分左右されます。
サーキュレーターで省エネ性や温度差改善をしようと思ったら、室内全体に気流が回ることが必要になります。
この記事では、空気環境測定士の私がサーキュレーターの置き場で「高い場所」と「低い場所」での気流はどう変わるか?
そこにフォーカスして計測したいと思います。
【健康に害?】サーキュレーターってホコリが舞う?空気環境測定士検証。
【重要】サーキュレーターで暖房効率アップは置き場所次第、空気環境測定士解説
サーキュレーターは高い場所がおすすめな理由3つ
サーキュレーターを床に設置できない理由がありますよね?
例えば、赤ちゃんやペット、またはスペースの都合など。
早速サーキュレーターの設置場所で「高い場所」と「低い場所」では、サーキュレーターの効果に、どのような差がうまれるのか検証をしてみました。
その結果をもとに以下の3つを解説します。
- 「高い場所」と「低い場所」の気流の差
- 高い場所はスペースが有効活用できる
- 高い場所は安全で効率的である
気流計は環境測定で使用する専門の気流計を使用、そしてサーキュレーターは上向きで使用します。
私の本業はビル室内の空気環境を
確認する仕事です。
測定箇所等について
画像の青線部分がリビングになります、広さは22畳で使用するサーキュレーターは「ボルネード サーキュレーター 660-JP」になります。
図中のA、B、Cの3箇所で測定しました。
- 高い場所とは160cmの位置にある棚板の上です。
- 低い場所とは、高い場所の垂直位置で風が棚板にぶつからないよう少しずらした位置です。
両方ともサーキュレーターは上向きですが、高い場所の真上にエアコンがあるため少し首を傾け風がエアコンに直撃しないようにしています。
1、高い場所と低い場所の気流の差
風速の単位のメートル毎秒 (m/s)とは、1秒間に進む風の距離をメートルで表したものです。
A | B | C | |
高いところ | 0.03m/s | 0.3m/s | 0.01m/s |
低いところ | 0.01m/s | 0.06m/s | 0.01m/s |
結論ですが、高い位置にサーキュレーターを設置した方が室内に気流が発生します。
つまり高い場所においた方が室内の空気が良く循環して、室内温度差が少なくなります。
B地点は5倍の差ね。
計測中の感想ですが、高い位置からの気流の方が測定中に空気が動いていることを実感しました。
2、高い場所はスペースを有効活用できる
高い位置に設置することでスペースを有効活用できたり、ペットや赤ちゃんの危険にならないなどメリットが多いのが、高い位置に設置することです。
我が家は子供が5人の7人家族で、LDKは22畳です。
想像の通りですが、狭く物の置き場にも困るのが現状でした。
あれもこれもLDKに置きたいでもスペースがないのが本音です、あと使用できるスペースは高い場所のみです。
サーキュレータは床に置くと場所を取るため高い場所に設置できることは好都合です、さらに低い場所に設置するよりも効果があるとなるとなおさらです。
3、高い場所は安全で効率的である
測定結果から高い場所からでは同じ風量でも、空気の流れに差がでることがわかりました。
つまり場所を変えるだけで空気の流れが変わるエコな選択といえます。
そして赤ちゃんやペットがいると、サーキュレーターの羽が凶器になったりします。
高い場所は子育て世代にもおすすめな設置位置です。
高い場所用サーキュレーターの選び方ポイント3つ
これまでサーキューレーターが「高い場所」「低い場所」の差についてお伝えしてきました。
「高い場所」にサーキュレーター設置すると良いとはいえ、設置してみたものの…….使いにくいと、ならないためのポイントを解説します。
私は壁にサーキューレーター用の棚板をDIYすることから始めました。
「高い場所」に設置してみて気づいたことがあります。
ここでは「高い場所」におすすめのサーキュレーターの特徴3つをお伝えします。
- リモコン必須
- コードの長さ
- サイズ
以上をお伝えします。
リモコン
高い場所にサーキュレーターがあると、起動スイッチに手が届かないためリモコンは必須です。
高い場所は大体テレビの上などの通行の邪魔にならないとこだと思います。
そうなるとリモコンなしで起動するのも一苦労です。
リモコンは必須です。
我が家は160cmの位置ですが、
リモコンがないと不便です。
コードの長さ
高い位置に設置するとコンセントの位置がなかなか遠かったりします。
コードは長い方が良いわ!
高い位置に設置してエアコンのコンセントが使用できればと思いましたが、電圧が違うのでだめした。
今使用しているコンセントの場所は、サーキュレーターのコードが届くギリギリの位置でした。
コードの長さも選ぶ時のポイントですよ。
サイズ
サーキュレーターは季節や目的に応じて移動させることが便利な道具です、上げ下ろししやすいように小さいサイズがおすすめです。
先ほどの測定結果より、高い位置に設置するだけで低いところの倍以上の気流を発生させることができました。
そこまで強いは風量は必要ないともいえます。
- リモコン
- コード
- サイズ
高い位置に設置するなら、この3つのバランスがとれたサーキュレーターがおすすめです。
そこまで強い風量は必要ないかも。でも、リモコンやコードの長さを考えると、小さめのサイズが使いやすいよ。
サーキュレーター「高い場所」「低い場所」効果的な使い方
サーキュレーターは高い場所に設置すると効率が良いことをお伝えしてきました。
低い場所が絶対的にダメなの?
設置場所でメリットが違うことを解説する。
ここではサーキュレーターがさらに効果的に使用できるように、一般的なサーキュレーターの使用方法をお伝えします。
1. サーキュレーターの効果的な使い方とは?
サーキュレーターは、空気を循環させることで室内温度を均一に保つための便利なアイテムです。
扇風機とは異なり、直接風を当てるのではなく、部屋全体の空気を動かして効率的に冷暖房の効果を高めます。
2. 高い場所にサーキュレーターを置くメリット
高い場所にサーキュレーターを置くと、以下のようなメリットがあります:
- 暖かい空気を循環させる:暖かい空気は上にたまるため、高い場所に置くことでその空気を循環させ、室内の温度を均一に保ちます。
- 冷房効率を高める:冷房の風を天井に向けて送ることで、部屋全体に冷気を広げやすくなります。
3. 低い場所にサーキュレーターを置くメリット
低い場所にサーキュレーターを置くと、以下のようなメリットがあります。
- 冷たい空気を循環させる:冷たい空気は下にたまるため、低い場所に置くことでその空気を循環させ、室内全体を涼しく保ちます。
- 冷房効率を高める:低い位置から冷気を送り出すことで、部屋の下部から上部まで冷気を効果的に広げます。
4. サーキュレーターの高い場所と低い場所の効果的な使い分け
効果的な冷却方法を実現するために、高い場所と低い場所の使い分けを考えます。
- 昼間:日中の暑い時間帯には、サーキュレーターを高い場所に置き、冷房の冷気を天井に向けて送ります。これにより、冷気が部屋全体に広がりやすくなります。
- 夜間:夜は低い場所に置き、冷たい空気を部屋全体に循環させます。これにより、睡眠中も快適な温度を保つことができます。
持ち運びしやすいサイズが良いね!
夏場に最適な部屋ごとの最適なサーキュレーターの配置方法
部屋の用途によりサーキュレーターの置き場所を一工夫すると快適な環境を作ることができます。
各部屋でのサーキュレーターのおすすめ配置方法はこちらになります。
- リビング:リビングでは、冷房の冷気を広げるために高い場所に配置します。冷気が広がりやすく、家族全員が快適に過ごせます。
- 寝室:寝室では、低い場所に配置して冷たい空気を循環させます。これにより、涼しい環境で快適な睡眠が取れます。
- キッチンやダイニング:キッチンでは、調理中の熱を逃がすために高い場所に配置するのがおすすめです。
部屋の用途に合わせてサーキュレーターを配置すると、快適な環境が作れます!
サーキュレーターとエアコンの併用で冷房効率をアップ
エアコンとサーキュレーターを併用することで、冷房効率を大幅にアップさせることができますよ。
- エアコンの冷気を広げる:サーキュレーターをエアコンの近くに置き、冷気を部屋全体に広げます。これにより、エアコンの設定温度を高めに設定しても快適に過ごせます。
- 電気代の節約:冷房効率が上がることで、エアコンの稼働時間が減り、電気代の節約にもつながります。
エアコンとサーキュレーターを併用すれば、冷房効率が大幅にアップしますよ!
サーキュレーターの置き場所で注意すべきポイント
サーキュレーターを置く際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 安全対策:子供やペットが触れない場所に配置することが大切です。また、転倒しにくい安定した場所に置くことも重要です。
- 風の流れ:効果的な風の流れを作るために、障害物が少ない場所に配置しましょう。壁際や角に置くことで、部屋全体に風を送りやすくなります。
安全対策と風の流れを考えて、サーキュレーターを効果的に配置しましょう!
サーキュレーターの高い場所・低い場所を使った温度管理の成功事例
実際にサーキュレーターの高い場所・低い場所を使った温度管理の成功事例を紹介しますよ。
サーキュレーターの活用で温度管理が大成功!AさんとBさんのケースを見てみましょう。
- Aさんのケース:リビングで高い場所にサーキュレーターを置き、エアコンの冷気を部屋全体に広げた結果、設定温度を2度上げても快適に過ごせました。
- Bさんのケース:寝室で低い場所にサーキュレーターを置き、冷たい空気を循環させた結果、夜中にエアコンをオフにしても涼しい環境を保てました。
より快適な夏を過ごすためのサーキュレーター活用術
狭い部屋や広い部屋でのサーキュレーターの活用術を紹介しますよ。
- 狭い部屋:狭い部屋では、低い場所にサーキュレーターを置くことで、冷気を効率的に循環させることができます。
- 広い部屋:広い部屋では、複数のサーキュレーターを使い、部屋全体に風を送りましょう。高い場所と低い場所に分けて配置することで、より効果的に空気を循環させることができます。
キッチンフードや梁があると
空気の流れが悪くなるわ。
2台使いがおすすめだ。
まとめ
いかがでしたでしょうか、【サーキュレーター効率】高い場所・低い場所で気流はどう変わる?空気環境測定士検証をお伝えしました。
空気環境を改善するにお手軽な方法がサーキュレーターになります。
サーキュレーターの置き場所を工夫することで、夏の暑い日でも室内を快適に保つことができます。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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