愛用していたギターケーブルが、ある日突然ノイズが混じるようになった。
外見はまだきれいなのに、音が途切れたりジジジとノイズが出たりする。
そんな経験、ありませんか?
断線だなと思いプラグ部分を確認したら、やはり断線してました。
断線だったらリペアで再生できると修理後、通電せず・・・
実際は内部が劣化していて寿命を迎えていました。
ケーブルは再生「できる場合」と「できない場合」があることが腹落ちしました。
その経験で古いケーブルを修理するならテスターは必須でした。
今回はその実体験をもとに、「古いケーブルのリペアにテスターがなぜ必須なのか」を解説します。
ギターケーブルリペアにテスターが必須の理由

リペア中、アース(プラグの外側同士)で導通ブザーが鳴りません。
導線内のどこかに「明らかな断線箇所」があると思ったので、当てずっぽうにケーブル切断を繰り返しても、導通しませんでした。
一応抵抗値を測ってみたら──表示されたのは 50Ω以上。
「導通はしてるけど、抵抗が高すぎる」状態です。

電気はかろうじて流れているけど、かなり流れにくくなっている
ブザーが鳴らない=“つながっていない”とテスターが判断しているわけで、
これは内部のシールド線が劣化していることを意味していました。
ケーブルを短くカットしたら導通した

試しにケーブルを5cmほどにカットしてケーブルで測定してみると、今度はブザーが鳴り導通しました。
原因は、ケーブル途中のシールド線が内部で腐食・断線していたことでした。
こんな状況なので、エフェクターをつなぐケーブルには代用できそうですが、ギターケーブルとしは機能しません。

それも考えもの・・・
つまり、プラグ側の断線ではなくケーブルそのものが劣化していたのです。
この経験で、「見た目がきれいでも、内部の導線はボロボロになっていることがある」ということを痛感しました。
テスターがないと判断できない部分

もしこのときテスターを持っていなかったら、「プラグの接触が悪いのかな?」と表面的な部分だけを直して、ノイズの原因を見逃していたと思います。
テスターがあれば、以下のように数値で確実に判断できます👇
測定箇所 | 正常値 | 異常のサイン |
---|---|---|
ホット同士(先端〜先端) | 0〜1Ω | 抵抗が高い・ブザー鳴らず |
アース同士(外側〜外側) | 0〜1Ω | 50Ω以上など高抵抗 |
ホット-アース間 | ∞(導通なし) | 抵抗あり=ショート |
テスターの使い方はこちら→ギターシールド(シールドケーブル)の断線確認方法(テスター使用)
修理後もテスターで再確認
断線箇所をカットしてハンダし直したあとも、もう一度テスターで確認することで「本当に直ったか」が明確にわかります。
- 抵抗が1Ω以下になった
- ホット-アース間が導通なし(∞)
この2点が確認できればOK。
もしここを確認せずにケーブルを戻すと、一時的には音が出ても、後でまたノイズが出る可能性があります。
抵抗が高いまま使うとどうなる?
私の経験では、50Ω以上の状態のまま使っていたとき、
- ジジジとしたハムノイズ
- 接触した瞬間に「パチッ」と鳴る音
- 高音の抜けが悪くなる
といった現象が出ました。
つまり、導通していても、抵抗が高いだけで音質は劣化するんです。
テスターを使うことで、それを“数字”で確認できるのが大きなメリットです。
初心者でも使えるテスターの種類

導通チェックだけなら、1,000円程度のデジタルテスターで十分です。
導通ブザー付きなら、音で「つながっている/いない」がすぐ分かります。
使い方の基本
- テスターを導通モード(またはΩレンジ)に設定
- プラグの先端と外側にリードを当てる
- ブザーが鳴れば導通あり、鳴らなければ断線
古いギターケーブルをリペアするなら、テスターがないとケーブルの寿命を見落としてしまいます。
導通していても抵抗が高ければ、それはもう寿命です。
テスターで確かめることで、「もう少し使えるのか」「買い替えるべきか」を確実に判断できます。
チェック項目 | テスターなし | テスターあり |
---|---|---|
断線箇所の特定 | 勘や見た目 | 数秒で特定可能 |
修理の信頼性 | 音が出ればOK | 数値で保証できる |
ノイズ再発防止 | 難しい | 抵抗値で確認可能 |
【まとめ】ギター修理・導通チェックに使えるおすすめテスター
以下で紹介するテスターは、導通・断線チェックが正確にできるうえ、コスパも優秀です。
ギター修理や配線の確認を始めたい方は、まずこの中から選べば間違いありません。
デジタルテスター売れ筋
メーカー | 商品名 | 型番 | 参考価格(税込) | 1か月の売上件数(目安) | 主な特徴・備考 |
---|---|---|---|---|---|
OHM(オーム電機) | 普及型デジタルテスター(大型ロータリースイッチ) | TST-KJ830(08-1288) | 1,300円 | 3000点 | トランジスタチェック機能付き。初心者でも扱いやすい定番モデル。 |
HIOKI(日置電機) | 日置電機 3244-60 ( テスター デジタルマルチメーター DMM ) カードハイテスタ 日本製 電圧 抵抗 導通 電気 測定 小型 | 3244-60 | 4,509円 | 900点 | 日本製の高精度テスター。薄型・軽量で携帯性に優れる。 |
TESMEN | TESMEN TM-510 テスター 、4000カウント デジタル 小型 マルチメーター、スマート測定オートレンジ、非接触電圧検知機能付き、 AC/DC電圧計 抵抗 連続性 – グリーン | TM-510 | 1,799円 | 800点 | 4000カウント表示、オートレンジ・非接触電圧検知機能付き。 |
AstroAI | 6000カウント テスター デジタル マルチメーター オートレンジ 電圧 電流 真の実効値 抵抗 連続性 静電容量 周波数 電圧計 ダイオード トランジスタ 温度測定テスター 手動 自動モード | 6000カウントモデル | 3,799円 | 500点 | 真の実効値(True RMS)対応。静電容量・周波数測定も可能。 |
アナログテスターのおすすめ
メーカー | 商品名 | 型番 / 品番 | 参考価格(税込) | 1か月の売上件数(目安) | 主な仕様・特徴 |
---|---|---|---|---|---|
ELPA(エルパ/朝日電器) | アナログテスター | EAT-02NB | 1,782円 | 100点 | 導通チェックブザー付き ミラー付き目盛板・テストリード保護キャップ付き |
OHM(オーム電機) | アナログテスター 多機能タイプ | TST-AN501(品番 08-1286) | 1,473円 | 50点 |
デジタルとアナログの違いまとめ
種類 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
デジタル | 数値が正確・見やすい・ブザー付きが多い | 初心者・正確に測定したい人 |
アナログ | 針の動きで変化が直感的に分かる | 慣れている人・感覚的に確認したい人 |
ギターリペアではワニクリップが必須です、合わせて購入をおすすめしますよ。
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