シングルコイルピックアップの断線や配線不良は、ノイズの増加や音抜けの悪化など、演奏に直接影響します。
以下のような症状がある場合、ピックアップの不調が原因かもしれません。
| タイミング | 原因 | 症状 |
|---|---|---|
| 経年劣化 | コイル断線、磁力低下 | 音が出ない、音量低下 |
| 配線作業後 | ハンダ不良、リード線断線 | 音が出ない、ノイズが増える |
| 湿気・錆 | 接点腐食、端子酸化 | 音がかすれる、ノイズが乗る |
| 衝撃 | コイルズレ、断線 | 一部音が出ない、出力低下 |
| ポット/スイッチ不良 | 接点汚れ、導通不良 | 音量が急変、出力不安定 |
| ケーブル/ジャック不良 | 接触不良 | 音が出ない、ガリノイズ |
この記事では、テスター(アナログ・デジタル)を使ってシングルコイルピックアップの異常を確認する方法を解説します。
ギターを開けなくても、シールドケーブルを使った簡易測定が可能です。
シングルコイルピックアップ断線チェック、用意するもの

- シングルコイル搭載ギター(例:ストラトキャスター系)
- シールドケーブル
- デジタルテスター または アナログテスター
テスターは高価なものでなくても大丈夫。

1,000円程度の製品で十分です。
記事後半では、初心者向けの売れ筋テスターも紹介しています。
シングルコイルピックアップ断線チェック時のテスター設定
| テスター種類 | 推奨レンジ | 説明 |
|---|---|---|
| デジタル | 20kΩ | シングルコイルの約5〜7kΩを正確に読むため |
| アナログ | ×100 | 針の動きが見やすく、数値換算も簡単 |
ピックアップ測定は必ず「抵抗レンジ(Ω)」で行います。
ピックアップの正体は、極細の銅線を何千回も巻いた「巨大な一本の導線」です。
この長い線が途中で切れていないかを確認するには、電気が流れる通り道の「抵抗値」を測るしかありません。
電圧(V)や電流(A)では測定できません。
これらのレンジは、「電池やアダプターなどの電源がつながっており、電気が流れている回路」を測るためのものです。

テスターの基本中の基本は「Ωレンジに合わせる」こと!
楽器を壊すリスク: 逆に、アンプにつないだまま電流レンジなどで無理に測ろうとすると、テスターの故障や、最悪の場合ピックアップにダメージを与える可能性があります。
アナログテスターの場合

1. レンジ(ダイヤル)を「×100」に合わせる
抵抗測定の項目にある「×100」(またはΩ×100)に合わせます。
- 理由: シングルコイルの抵抗値(約5k〜7kΩ)を測る際、針が一番読み取りやすい中央付近で止まるのがこのレンジです。
- 「×1」だと針が右に振り切れ、「×1k」だと左端に寄りすぎて正確な数値が読めません。
2. 【超重要】0点調整(ゼロオーム・アジャスト)
アナログテスターは測る前に必ずこの「儀式」が必要です。これをしないと数値がズレます。
- 赤と黒の測定棒(テストリード)の先をカチッと直接くっつけます。
- 針が右端の「0」を指すか確認します。
- ズレている場合は、本体にある**「0Ω ADJ」というツマミ**を回して、針をピタリと「0」に合わせます。
デザインは違いますが、同価格帯ではこれ一択です
デジタルテスターの場合

1. ダイヤルを「20kΩ」に合わせる
デジタルテスターには抵抗を測るレンジ(範囲)がいくつかありますが、必ず「20k」(または20,000)という数字を選んでください。
- なぜ2k(2000)ではダメなのか: シングルコイルの抵抗値は約5k〜7kΩです。
2kの設定だと「測定できる上限」を超えてしまうため、断線していなくても画面には「1」や「0.L」と表示され、正しく測れません。 - なぜ20kが良いのか: 20,000Ωまで測れるモードなので、ギターのピックアップの数値を余すことなく表示できます。
2. 測定端子(リード棒)の差し込み口を確認
テスターの本体には、赤い棒と黒い棒を指す穴がいくつかあります。
- 黒い棒: 必ず 「COM」 と書かれた黒い穴に差し込みます。
- 赤い棒: 「VΩmA」 など、「Ω(オーム)」の記号が書かれている穴に差し込みます。
「10A」や「20A」と書かれた穴に赤い棒を指してしまうと、抵抗は測れません。必ず「Ω」マークがついていることを確認してください。
購入時はワニグチクリップセットがおすすめです
シングルコイルピックアップ断線チェック、テスター測定手順

- シールドケーブルをギターの出力ジャックに差す
アンプはつながないでOK。 - セレクターを測定したいピックアップに切り替える
フロント、センター、リアなど。 - ボリューム・トーンを最大にする
ポット抵抗の影響を減らすため、すべてMAXに。 - テスターのリードをシールドプラグに接続
- 赤リード → プラグ先端(Tip)
- 黒リード → プラグ外側(金属スリーブ) - 抵抗値を読む

ワニクリップがあると手が離せて便利です!
シングルコイルピックアップの抵抗値目安

| セレクター位置 | 抵抗値の目安 | 状態 |
|---|---|---|
| フロント単体 | 約5.5〜6.5kΩ | 正常 |
| センター単体 | 約5.5〜6.5kΩ | 正常 |
| リア単体 | 約6〜7kΩ | 正常 |
| ハーフトーン(並列) | 約2.5〜3.5kΩ | 正常(2PU並列接続) |
| 0Ω | ショートの可能性 | |
| ∞(無限大) | 断線の可能性 | |
| 約1kΩ前後 | 接触不良、ポット経由の抵抗影響あり・要再測定 |
測定結果の見方
測定結果は、いかがでしたでしょうか?
- ∞(無限大) → コイル断線、またはリード線切れ
- 0Ω → ショート(内部で導通)
- 通常値より極端に低い → ポット・スイッチ・配線経由の問題

シングルコイルの正常値はおおむね「6kΩ前後」。
明らかに違う数値が出たら、リード線やスイッチを再確認しましょう。
アナログの測定値

針は50を指していますが、そもそも測定レンジが100✖️設定ですので、実質数値は5000=5kΩになります。
私のテレキャスターは各ピックアップ抵抗は5kΩでハーフトーンは2.5kΩで正常の結果でした。
デジタルの場合

デジタルの場合は面倒な計算は不要でディスプレイの数値を読めばOKです
アナログテスターよりも使い方がわかりやすいのでおすすめです。
ワニグチクリップセットでない商品もあるので注意
シングルコイルピックアップ簡易動作チェック(音でも確認)
シールドをつないだ状態で、ポールピースをドライバーで軽く叩くと、
テスターの針がわずかに動く(またはアンプ接続時に「カツッ」と音が出る)なら、
ピックアップは生きています。
まとめ
- シングルコイルは5〜7kΩ前後が正常値
- 測定は**抵抗レンジ(Ω)**で
- 無限大(∞)なら断線、0Ωならショートを疑う
- ギターを開けずにシールド経由で測定可能
記事後半では、初心者でも扱いやすいおすすめテスターを紹介しています。
ハンダ不良やピックアップ断線を見分ける第一歩として、ぜひチェックしてみてください。
ノイズの原因は、ギター本体以外の原因でシールドケーブルの場合もあります
ノイズ原因の究明にぜひ、ご確認ください
迷ったらこれがおすすめ、アマゾン売れ筋テスター
以下で紹介するテスターは、導通・断線チェックが正確にできるうえ、コスパも優秀です。
ギター修理や配線の確認を始めたい方は、まずこの中から選べば間違いありません。
デジタルテスター売れ筋
| メーカー | 商品名 | 型番 | 参考価格(税込) | 1か月の売上件数(目安) | 主な特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| OHM(オーム電機) | 普及型デジタルテスター(大型ロータリースイッチ) | TST-KJ830(08-1288) | 1,300円 | 3000点 | トランジスタチェック機能付き。初心者でも扱いやすい定番モデル。 |
| HIOKI(日置電機) | 日置電機 3244-60 ( テスター デジタルマルチメーター DMM ) カードハイテスタ 日本製 電圧 抵抗 導通 電気 測定 小型 | 3244-60 | 4,509円 | 900点 | 日本製の高精度テスター。薄型・軽量で携帯性に優れる。 |
| TESMEN | TESMEN TM-510 テスター 、4000カウント デジタル 小型 マルチメーター、スマート測定オートレンジ、非接触電圧検知機能付き、 AC/DC電圧計 抵抗 連続性 – グリーン | TM-510 | 1,799円 | 800点 | 4000カウント表示、オートレンジ・非接触電圧検知機能付き。 |
| AstroAI | 6000カウント テスター デジタル マルチメーター オートレンジ 電圧 電流 真の実効値 抵抗 連続性 静電容量 周波数 電圧計 ダイオード トランジスタ 温度測定テスター 手動 自動モード | 6000カウントモデル | 3,799円 | 500点 | 真の実効値(True RMS)対応。静電容量・周波数測定も可能。 |
アナログテスターのおすすめ
| メーカー | 商品名 | 型番 / 品番 | 参考価格(税込) | 1か月の売上件数(目安) | 主な仕様・特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| ELPA(エルパ/朝日電器) | アナログテスター | EAT-02NB | 1,782円 | 100点 | 導通チェックブザー付き ミラー付き目盛板・テストリード保護キャップ付き |
| OHM(オーム電機) | アナログテスター 多機能タイプ | TST-AN501(品番 08-1286) | 1,473円 | 50点 |
デジタルとアナログの違いまとめ
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| デジタル | 数値が正確・見やすい・ブザー付きが多い | 初心者・正確に測定したい人 |
| アナログ | 針の動きで変化が直感的に分かる | 慣れている人・感覚的に確認したい人 |
ギターリペアではワニクリップが必須です、合わせて購入をおすすめしますよ。



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