「昨日まで鳴っていたジャズベースの音が急に出なくなった……」
「ノイズは出るけど、弦を弾いた音が極端に小さい」
そんな時、いきなり楽器店に持ち込む前に、まずは自分で「ピックアップの断線」を確認してみるのがおすすめです。原因がピックアップの故障なのか、それとも安価なパーツの接触不良なのかがわかるだけで、修理プランや予算が立てやすくなります。
確認には「デジタルテスター」を使いますが、初心者の方なら機種選びで迷う必要はありません。
初心者ならこれ一択:OHM TST-KJ830
私も愛用していますが、この機種は**「とりあえず一番安くて、普通にしっかり使える」**という、まさに間違いのない一台です。ギターやベースの回路点検に必須の「導通ブザー」もしっかり付いており、これ以上のコスパはありません。
今回は、この TST-KJ830 を使って、ジャズベースのピックアップが生きているかどうかを判別する手順を分かりやすく解説します。
ピックアップ断線確認で準備するもの

- デジタルテスター(OHM TST-KJ830)
- シールドケーブル(普段使っているものでOK)
【STEP 1】分解せずにチェック(簡易診断)
まずはベースを分解せず、ジャックからピックアップの状態を確認します。
- ベースの全ノブ(ボリューム・トーン)をフル10(全開)にします。
- ベース側のジャックにシールドを挿し、反対側のプラグの先端(Tip)と根元(Sleeve)にテスターのプローブ(赤い棒と黒い棒)を当てます。
- TST-KJ830のダイヤルを「Ω 20k」に合わせます。


【判定の目安】
- 3kΩ〜5kΩ程度が表示されれば、配線はつながっています(JBは2つのPUが並列になるため、単体より低い数値が出ます)。
- 「1 .(表示固定)」となり数値が全く動かない場合は、どこかで断線している可能性が非常に高いです。
【STEP 2】ピックアップ単体の詳細測定
簡易チェックで「1 .(無限大)」が表示された場合、ピックアップ自体の故障なのか、ボリュームポット等の故障なのかを切り分ける必要があります。
- コントロールパネルのネジを外し、ピックアップから伸びているリード線(通常は白と黒、または赤と黒)のハンダ付け箇所を確認します。
- TST-KJ830のダイヤルを「導通チェック(♪マーク)」に合わせます。
- プローブをピックアップのホットとコールドの接点に直接当てて、「ピー」というブザー音が鳴るか確認します。
- 音が鳴る: コイルはつながっています。原因はポットの故障や配線ミスです。
- 音が鳴らない: 残念ながらピックアップ内部で断線しています。
抵抗値から見るピックアップの状態
断線の有無だけでなく、ピックアップが本来のパワーを発揮しているかも確認しましょう。ダイヤルを再び「Ω 20k」に戻して、数値を読み取ります。
| ピックアップの状態 | TST-KJ830の表示目安 |
| 正常(JB単体) | 7.00 〜 9.00(kΩ) 前後 |
| 断線(コイル切れ) | 1 .(オーバーフロー) |
| レアショート(劣化) | 1.00以下(kΩ) など極端に低い |

※一般的なジャズベースの数値です。ハイパワーなモデルなどはこれより高い数値が出ることもあります。
まとめ:ギターメンテにテスターは必須!
今回使用した OHM TST-KJ830 は、コンパクトでかさばらず、ギターケースに忍ばせておけるサイズ感も魅力です。
- 一番安くて普通に使える安心感
- 「音」で通電がわかる導通ブザー機能
「故障かな?」と思った時に、客観的な数値で判断できるツールがあるだけで、楽器メンテナンスの安心感は格段に上がります。自分流のメンテナンスの第一歩として、ぜひ一台持っておくことをおすすめします。
もしテスターで「断線」が確定してしまったら……それは新しいピックアップにアップグレードして、理想の音を追求する良い機会かもしれませんね!

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