エレキギターのはんだ付けは、初心者にとっては少し難しく感じるかもしれませんが、適切な手順を踏めば上手く行えます。
なにより、ギターを自分で修理できるようになるとコスパも良いです。
ギターポッドなどは消耗品で壊れるときが来るからです。
それを自分でリペアできるなら、余計な出費はなくなりますので。
はんだ付けの道具は安価で誰でも手にいれることができますで、挑戦してみる価値はありますよ。
DIY初心者でも、「準備と手順を頭にいれ」、「作業時間に余裕を持つ」ことが重要です。
ここでは、初心者向けのはんだ付け手順を解説します。
ハンダ付けの手順、準備編

- ハンダごて
- ハンダ
- ワイヤー
- ヒートストッパー(オプション)
ハンダ付けの作業に使用する道具はたったこれだけ。

1000円ほどで道具は揃う

金欠ギタリスは自分で修理だ
作業環境を整える
配線修理でが、修理したい部品が配線がつながった状態だと、平面で作業することが難しい場合があります。
できる限り、平面な場所で作業できるように工夫が必要です。
ハンダを使い慣れていないと、乱雑な環境では、火傷の危険もあります。
また、他の配線を溶かしてしまう可能性もあります。

私も足で踏んでしまって、火傷した。

ハンダはコードが短いし、まずは準備に
時間をかけようね。
ヒートストッパーの取り付け
ヒートストッパーとは、熱が伝わりにくくする道具です。
あってもなくてもよいのですが、持っているに越したことはない道具です。

ポッドは熱が過剰に伝わると壊れる可能性があるの

必須のアイテムではないが、安いので
あった方がよい。

ハンダ付け作業、本編

いよいよ、ハンダで部品と配線を接続します。
端子から配線が取れただけであれば、既存のハンダを溶かして配線を接触させるだけで修理完了になるケースもあります。
ここでは新たな配線を端子に接続する例を紹介します。
ざっと工程は以下の通りです。

ゆっくり作業すれば不器用な俺でもできた。
- 端子の予備加熱
- ワイヤーの準備
- ワイヤーへのハンダ付け
- ポッドとワイヤーの取り付け
端子の予備加熱

ハンダを温めたら、ワイヤー接続の対象となる端子に予備加熱をします。

温まったハンダで端子に熱を加えよう。
さらに、端子にハンダを溶かします。

端子に少しだけハンダを乗せておく
エレキギターポットの端子を予備加熱する主な理由は以下の通り。
- 熱伝導の改善
- ハンダの付着性向上
- フラックスの活性化
- 作業効率の向上
- 接続の強度向上

専門的でよくわからないわ

この工程はした方がメリットが大きいってこと
フラックスとは、ハンダ付けの品質を向上させる補助材料なります。
ワイヤーの準備
ワイヤーの先端の被覆を剥き、露出した部分をねじって束ねる。

外れただけの配線修理の場合、この工程は不要です。
ギターの配線は細いから、被膜を剥くときは専門の道具を使用するのが便利です。

カッターだとワイヤーを切ってしまう

AWG34〜26に対応する極細線用のストリッパーが適しています
ワイヤーへのハンダ付け

ワイヤーにハンダを乗せます、ワイヤーをメッキ加工するような認識です。
ワイヤーを少し温めてから、ハンダを溶かしながらワイヤー全体に染み込ませましょう。

手が3本欲しくなる作業
ポットとワイヤーの接続

- 端子を再度温め、予備加熱したハンダを溶かす
- 溶けたハンダにワイヤーを差し込み、素早くハンダごてを離す
注意点
- 加熱時間: 端子に長時間ハンダごてを当てないよう注意する
- ハンダの量: 多すぎず少なすぎず、適量を心がける
- 温度管理: ハンダごての温度が高すぎると、フラックスが早く蒸発してしまうので
- 接続の確認: ハンダが固まったら、接続が安定していることを確認する
ハンダ付けでおすすめの道具
エレキギター修理に最適なハンダごてとハンダについて、おすすめを紹介します。
ハンダごてのおすすめは、
- 30〜40Wの出力のものがおすすめです
- コテ先が交換できるもの
ハンダの種類は3つ。
- 鉛入りハンダ
- 鉛フリーハンダ
- 銀入りハンダ
があります。
ここではその特徴を解説していきます。
ハンダごて
30〜40Wの出力のものがおすすめです。
- 適切な熱量
この出力範囲は、電子部品の端子や基板に十分な熱を供給できます。 - 温度の安定性
30〜40Wの出力は、ハンダ付け中にこて先の温度が急激に下がるのを防ぎます。 - 部品保護
この出力範囲は、電子部品や基板を破損させるリスクを最小限に抑えます。 - 作業効率
必要十分な熱量を提供し、効率的なハンダ付け作業を可能にします。 - 汎用性
ギターの配線修理やケーブル作成など、一般的な電子工作に適しています。
この出力範囲は、初心者から中級者まで幅広いユーザーにとって扱いやすく
こて先の交換が可能なハンダごてを選びましょう。

ハンダこての先は消耗品
こて先の寿命については以下のとおりです。
- 使用温度
高温で使用するほど寿命が短くなります。 - はんだ付け時間
長時間の使用で寿命が縮みます。 - はんだ付け回数
回数が増えるほど寿命が短くなります。 - 使用するはんだの種類
鉛フリーはんだを使用すると、寿命が短くなる傾向があります。
こて先が以下の状態になると寿命と判断されます。

寿命の判断ポイントはこちら!
- 先端が細くなり、形が崩れる
- 穴が開く
- はんだがぬれなくなる(黒化による)
- 熱伝導が極端に弱くなる
寿命を延ばすためには、適切な温度設定やメンテナンスが重要です。
ハンダの種類解説
鉛入りハンダは、電気配線において優れた接合性と柔軟性を持ち、音質にも影響を与える特性を持つハンダです。
- ケスター44 – 初心者におすすめ。
- HOZAN H-42-3717 – 汎用性が高く、ヴィンテージサウンドに適している。
鉛フリーハンダ
- 環境に配慮したい場合に選択
銀入りハンダ
銀入りハンダは、高音域の艶感と中音域の音抜けに優れた、ハイファイ志向の音質特性を持つハンダです。
- goot SD-64 – 入手しやすく、高音域が控えめ
- HAKKO HEXSOL FS409-01 – 中音域が明瞭で、クリアな音質
DIYギターリペアで古ハンダは除去すべき?ハンダ吸い取り機の使い方
まとめ
ハンダ付けは経験が重要ですが、DIYでも十分可能な作業です。
練習を重ねることで、適切なハンダの量や加熱時間を体得できますが、やってみるとなんとかなるものです。
基本的な手順と注意点を守りながら経験を重ねれば、趣味のギターはますます面白くなりますよ。
安全に気をつけて、自分のギターをカスタマイズする楽しさを味わってください。
コメント