音が出なくなったレスポールを修理したい場合、原因はどこ?ですよね。
そこで、
診断するにテスターが必要です。
パーツを外した状態でテスターで測定している写真はよくみますが、
できればパーツは外したくありません、必要最小限の場所だけを交換したいです。
この記事は、テスターを使用して、音が出ないなどのトラブル原因を発見する方法を記しました。

テスターって難しそう

断線確認なら簡単だよ。
テスターで原因がわかるから便利だよ
修理の判断に必要な道具は「テスター」のみです。
レスポール、音がでない。診断はテスター必須

ギターのメンテナンスは弦交換くらいで、修理というとちょっと敷居が高いな・・・と思いませんか?
私も電気系統の修理となると、「難しそうだと身構えてしまいます。」

ちょっと拒否反応
部品をゼンブ交換ではなく、1部分だけだったら、DIY修理の可能性は十分あるかなと思っています。

ネジを外すだけの、
ノーリスクってこと
兎にも角にも、
テスターを当てれば、原因がわかる可能性があります。
まず、原因確認。
その後、修理をDIYできるか?を考えてもよさそうです。
テスターを当てることは、ノーリスクですので。
テスターとは?
テスターとは、目に見えない電気の状態を目に見える形に変える道具です。
例えば、数字や針の動きなどで表示します。
これによって、電気回路が「どのような状態なのか」が理解できます。
テスターにより
- 回路が正常に動いているかどうか判断
- 問題の発見
以上が確認できます。
つまり、テスターは、
電気の世界を私たちにとって理解しやすいものに「翻訳」してくれる、とても便利な機器なのです。
テスター購入は、導通機能があるテスターがおすすめです。
テスター使用前は0Ω合わせ

テスターを使用する前に、赤と黒の先を接触させて、0Ωを合わせおきましょう。
ギターでいう、チューニングです。
毎度必須の作業になります。
導通機能とは?
テスターの導通機能は、2つの点が電気的に接続されているかどうかを確認するための機能です。

断線していなか?簡単に知ることができる!
これを使うと、ケーブルや回路が正常に繋がっているかを簡単にチェックできます。
ブザーまたは、電灯の点灯で導通をしることができます。
ケーブルや回路が正常に繋がっているかを簡単にチェックできる
テスター、導通の使い方

- テスターを設定:テスターのスイッチを導通チェックモードにします。
- リードを接触:テストリード(赤と黒の線)を調べたい2点に接触させます。
- 結果を確認:
- 導通している場合:ブザーが鳴り、ランプが点灯します。
- 導通していない場合:何も起こりません。
レスポール音が出ない、トラブル事例
音がでない、レスポールで多い事例は以下のとおりです。
- ケーブル(シールド)の断線や接触不良
- ボリュームやトーンポットの接触不良
- アウトプットジャックの接触不良
- ピックアップセレクターの故障
- ピックアップの不具合(コイル断線など)
- 内部配線のショートや断線
- ブリッジやテールピースの接地不良
まずは、外部要因のケーブルを疑ってみましょう。
そこに問題がないなら、本体内部の問題を疑いましょう。
1、ケーブルの断線確認

音が出ない原因が本体ではなく、ケーブルだった・・・なんてこと多々ある事例です。
本体を疑う前に、まずはケーブルを確認してみましょう。

1分で終わるよ
ケーブル内には2本同線が入っていて、ケーブル先端の端子に別々に配線されています。
- 芯線
- シールド線
以上の2箇所チェックする必要があります。
テスターの導通モードで簡単に調べることができます。
ケーブル異常確認方法

テスターは導通モードです。
シールド線は端子の中間あたりにテスターをあてます。
芯線は端子の先端同士をテスターで確認します。

断線していればランプや音がならないよ
2、ポットの不良

ギターポットは消耗品でその寿命は、使用頻度や環境条件によって異なりますが、一般的に数年から数十年程度と考えられます
ポッドの故障は音が出ない原因の上位になります。
ポッドの異常傾向はざっとこんな感じです。
- ガリノイズ: ポットを回すと「ガリガリ」と音がする。
- 接触不良: 音が出たり出なかったり、音量が変わらない。
- トーンコントロールの不具合: トーン調整が効かない、または異常なノイズが出る。
私のレスポール音がでたり出なかったり、トーンが効かない、音が変わるといった症状があります。
今回ポッドの異常を発見しました。

テスターのおかげです
まずは、ポッドの正常値とは?から解説します。
ポッドの正常とは?

レスポールに使用されているポッドは抵抗値が500Kのポッドです。
500Kのポッドはテスターを当てると500Kの抵抗値を示します。
レンジの設定は、抵抗レンジで✖️10Kまたは✖️1Kにセット。

画像の赤丸部分を参考に
- レンジは10Kにセットの場合ポッド全開で50あたりを示します。なので50✖️10=500Kで正常です
- ポッドを絞ると無限大(♾️)を示します。
無限大とは電流を全く流さない意味です。
この状態が正常値になります。
確認してみる

ポッドから出ている3本の接点、そのうち1本はポットにハンダ付されています。
残る2本にワニクリップを装着して、ポッドのつまみを回して、テスターでの反応を見ます。
ピックアップセレクターはリアかフロントで測定してください。
ハーフトーンは200K〜300KΩほどの抵抗値を示すと思います。

またまた異常を発見しました。

おそらくこのレスポールの不調の一因はここですね。
本来、
ポッドを全開にすると、500付近を針が指し示すわけですが、0付近です。
ポッドまたは、配線に問題があることになります。
針が「あきらかに500Kに満たない場合」や「針が行ったり来たりする場合」は配線の問題が濃厚です。
トーンについている配線を全部取っ払って、トーンポッドのみでテスターを当てると、ポッドの問題なのか?配線の問題なのか?
はっきりします。
トーンが効かない、コンデンサーの異常

トーンが効かない場合は、ポッドの抵抗値を測定して異常がなければ、コンデンサーの異常の可能性があります。
画像のように、コンデンサー接続先の端子にテスターを接続して、トーンポッドを回して抵抗値を測ります。
正常であれば、トーンポッドを回すとのトーンポッドの抵抗値の変化の影響をうけます。
- トーンを全開で500K
- トーンを絞ると無限大
そうでなければ、コンデンサーに異常がある可能性があります。
【DIY】トーン効かないレスポール修理、コンデンサー交換3ステップ、選び方〜修理まで
プラグジャック断線確認
プラグジャックの断線確認はレスポールのアウトプットジャックの4点ネジを外す必要があります。
プラグジャックの断線も音が出ないなどの多い事例です。
プラグジャックのナットが緩んだ状態で使用すると、ギター内部の配線端子が回転し配線に負担がかかります。
その結果断線になります。
ホット側確認
以下の導通を確認してください。


コールド側


まとめ
いかがでしたでしょうか、ギターを修理にだせば簡単に元通りですが、余計な出費だと考える方も一定数いるとおもいます。
自分で修理できるようになれば、いざ壊れたときに対応可能になります。
なにより、ギターの電気系統の修理ができるようになれば、ピックアップの交換などの楽しみが増えます。
テスターは一台もっていると、ピックアップ交換の時にも役立ちます。
ぜひ活用してみてください。
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