エレキギターの弦交換は、単なる消耗品交換ではありません。
音・ピッチ・弾き心地をまとめてリセットできる、もっとも手軽なメンテナンス兼リペアのタイミングです。
「どれくらいの頻度で交換すればいいのか」
「弦交換のついでに何を見ておくべきか」
この記事では、リペア目線でエレキギターの弦交換頻度と、同時に必ずチェックしたいメンテナンス・リペア項目をまとめて解説します。
エレキギターの弦交換頻度の目安
まずは一般的な弦交換頻度の目安です。
プレイ頻度別の交換目安
- 週1〜2回程度
→ 2〜3ヶ月に1回 - 週3〜5回の練習
→ 1〜1.5ヶ月に1回 - 毎日弾く人/バンド練習あり
→ 2〜4週間に1回 - ライブ・レコーディング前
→ 必ず事前に交換
エレキギターは弦が細く、
- 汗
- 手油
- チョーキングやピッキングの摩耗
の影響を強く受けます。
そのためベースよりも弦交換頻度は明らかに高くなります。
弦交換の方法はこちら→エレキギターの弦交換のやり方【初心者向け完全ガイド】
交換時期が来ているサイン
「期間」よりも、以下の症状が出たら交換タイミングです。
- 音がこもる、立ち上がりが鈍い
- チューニングが安定しない
- 弦表面がザラつく
- 黒ずみ・サビが見える
- 1・2弦のピッチが不自然に感じる
特に高音弦だけ劣化が早い場合、弦交換と同時にナット・フレットの状態確認も重要になります。
関連記事;【完全ガイド】シックネスゲージでナット溝を正確に測る方法|低い場合の対処法も解説
弦交換は「簡易リペアの入口」
弦を外すタイミングは、普段見えない場所をチェックできる唯一のチャンスです。
ここからが本題。
弦交換と同時にやるべきメンテナンス・リペア項目です。
① 指板のクリーニングと保湿

弦を外したら、まず指板全体を確認します。
- フレット脇の黒ずみ
- 手汗・皮脂の固着
- 乾燥による色抜け
軽く乾拭きしたあと、ローズウッドやエボニーなどの無塗装指板には指板オイルを少量。
※塗りすぎは逆効果なので「薄く伸ばす」が基本。
指板保湿と汚れ落としはフレットバターが簡単でおすすめです→【10年分の指板汚れ】フレットバターで指板に蓄積した汚れは落ちる?
② フレットの摩耗・汚れチェック

フレットは弦の振動を直接受ける重要パーツ。
- くすみ
- 軽い段差
- 部分的な摩耗
があると、
- サスティン低下
- ビビり
- ピッチの不安定さ
につながります。
軽い汚れなら弦交換時の簡易磨きだけでも体感は変わります。
やはりこれもフレットバターが簡単でノーリスクです。
本格的に磨きたいなら家庭用の研磨剤でも可能ですよ→【簡単でプロ並み】 ギターのフレット磨き方法、掃除屋御用達洗剤ベトコベストペット
フレットが凸凹であればフレット擦り合わせが必要です→【自己解決法】ギターフレット擦り合わせ方法、DIYのすすめ
③ ナット溝の確認(重要)

エレキギターのトラブルで多いのがナット由来です。
弦交換時に見るべきポイント👇
- 溝に汚れが溜まっていないか
- 弦が引っかかっていないか
- 1・2弦だけ異常に消耗が早くないか
チューニング不安定、開放弦の音痩せがある場合、弦交換だけでは直らないケースも多いです。
消耗品なので交換のタイミングが絶対にきます→エレキギターナット交換、自分で牛骨ナットに交換する方法解説
④ ブリッジ・サドル周りの清掃

ブリッジ周辺は汗とホコリが溜まりやすい場所。
- サドル下の汚れ
- 弦接点の黒ずみ
- 可動部の固着
を放置すると、
音の立ち上がりやサスティンに影響します。
弦を張る前に、軽く拭くだけでも十分効果あり。
サビがある場合早めの対処が必要です→ギターのサビ落とし完全ガイド|洗剤・研磨・交換を状態別に徹底解説
⑤ ペグ・ネック状態のチェック

弦を張り替える前後で、
- ペグのガタつき
- ネックの反り
- 弦高の違和感
を確認します。
季節の変わり目は特に、「弦を替えたら弾きにくくなった」=ネック変化というケースが多いです。
ネックの反りはこちらで解説しています→ネックの反り確認は直尺でもできる?【初心者でもできる簡単チェック法】
⑥ ポット・スイッチのガリ(接点不良)チェック

弦交換時は、ギターを手に取って操作する時間が増えるため、ポットやスイッチのガリを発見しやすいタイミングでもあります。
チェック方法
- ボリューム/トーンをゆっくり回す
- ピックアップセレクターを数回切り替える
このとき、
- 「ザザッ」「バリッ」というノイズが出る
- 音が一瞬途切れる
症状があれば、接点不良の可能性大です→ギターに接点復活剤は使っていい?正しい使い方と注意点を解説
リペア視点のポイント
- 軽度 → 接点復活剤で改善することが多い
- 再発を繰り返す → ポット自体の寿命
弦交換のついでに確認しておくことで、ライブや録音時のトラブルを未然に防げます。
テスターがあると異常箇所を断定できます→ギター音が出ない原因|ギターセレクタースイッチ完全チェックマニュアル
弦交換頻度が安定するとギターは壊れにくい
定期的に弦交換をしている人ほど、
- ナットの異常に早く気づける
- フレット摩耗の進行を把握できる
- 大きなリペアに発展しにくい
というメリットがあります。
弦交換は最小コストでできる予防整備です。
弦により隠れている部分はピックの削り粉や皮脂、ホコリでよごれています。
クリーニングするにも絶好のタイミングです→ギターボディは水拭きしてよいの?実は乾拭きのほうが危険な理由
まとめ|弦交換はメンテナンスとセットで考える
エレキギターの弦交換は、
「音が悪くなったから替える」ではなく、
音・演奏性・トラブル予防をまとめて整える作業です。
- 適切な弦交換頻度
- 指板・フレット・ナットの同時チェック
- ブリッジ・ネックの確認
これを習慣化するだけで、ギターのコンディションは長期間安定します。
弦交換=簡易メンテナンス・簡易リペア。
そう考えておくと、ギターとの付き合い方が一段ラクになります。

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