ギターのハンダ作業、実は「はんだごて本体」よりもコテ先選びで仕上がりが大きく変わることをご存知でしょうか。
同じFX600-02を使っていても、コテ先が合っていないと「熱が伝わらない」「ポットの狭いスペースに入らない」「線材にうまく熱が乗らない」といった失敗につながります。
この記事では、ギターリペアでよく発生する作業(ポット交換・ジャック配線・ピックアップ交換・シールド修理)ごとに、おすすめのコテ先とその選び方をまとめました。
コテ先は消耗品です。使い分けを覚えておくと、リペアの成功率がぐっと上がります。
なぜコテ先選びが重要なのか
ギターの配線まわりは、ポットの端子・ジャックの爪・ピックアップのリード線など、パーツごとに大きさも形状もバラバラです。
先端が細すぎると熱量が足りずハンダが乗らず、逆に大きすぎると狭いキャビティ内でショートの原因になったり、隣のパーツを熱で傷めたりします。
「はんだが溶けない」「アースがなかなか繋がらない」と感じたとき、実は原因がコテ先の劣化や形状のミスマッチだった、というケースは非常に多いです。
T18シリーズとは?
白光(HAKKO)のFX600シリーズは、T18シリーズという交換用コテ先に対応しています。
20種類以上のラインナップがあり、細さ・形状・熱容量の異なるコテ先を用途に応じて付け替えられるのが最大の強みです。
はんだごて本体を選ぶ記事は以下でも紹介しています。
コテ先の形状と特徴
| 品番 | 形状 | 特徴 | 向いている作業 |
|---|---|---|---|
| T18-B | B型(標準付属) | 先端が斜めにカットされ汎用性が高い | ジャック配線、一般的な配線全般 |
| T18-C1 | 1C型(小) | チゼル型・熱容量やや小 | ミニポット、狭いスペースのアース |
| T18-C2 | 2C型(中) | チゼル型・熱容量標準 | ポット端子、ジャックのアース線 |
| T18-C3 | 3C型(大) | チゼル型・熱容量大 | ボリュームポットなど熱が逃げやすい箇所 |
| T18-D12 | 1.2D型 | 丸型・先端径1.2mm | ピックアップのリード線、細かい配線 |
| T18-D16 | 1.6D型 | 丸型・先端径1.6mm | 標準的な配線、ジャック周り |
| T18-I | I型 | 極細の精密タイプ | エフェクター基板、狭いキャビティ内 |
標準付属のT18-Bのまま使い続けている方も多いですが、ポット作業はT18-C2〜C3に交換するだけで格段に作業が楽になるという声が多く聞かれます。
※品番はHAKKO公式サイト(ec.hakko.com)で確認・購入できます。
作業別おすすめコテ先
ポット端子(CTS・Bournsなど)
ポットの端子は金属量が多く熱が逃げやすいため、**熱容量の大きい「T18-C2」または「T18-C3」**がおすすめです。
温度目安は320〜350℃。長く当てすぎるとポット内部が壊れるので、3秒以内を意識しましょう。
関連記事:【9割成功する方法】ギターポッド交換方法と修理にベストなハンダこてとは?
ジャック配線
ジャックの爪部分は面積があるため、標準付属の**「T18-B」**が面で接触しやすくおすすめです。細めの端子には「T18-D16」も使いやすいです。
温度目安は330℃前後。
ピックアップ交換・リード線
ピックアップのリード線は細く、熱に弱いため**「T18-D12」や「T18-I」**が安心です。
長時間の加熱は被膜やコイルを傷める原因になるので、手早い作業を心がけましょう。
関連記事:
シールドケーブル・被覆処理
外皮が厚いシールド線には、**「T18-C2」や「T18-B」**で熱量をしっかり確保するのがコツです。
温度目安は400℃前後。
コテ先を長持ちさせるメンテナンス
- 作業後は濡れスポンジで軽く拭く
- 電源を切る前にハンダを薄く塗って酸化を防ぐ
- 焦げ付きが取れなくなったら交換のサイン
フラックスを併用すると、コテ先の負担が減り、ハンダの乗りも良くなります。
関連記事:【レビュー】HOZAN ペンタイプ フラックスの使い方と効果|ポッド背面のハンダづけが劇的改善!
コテ先の交換方法
FX600シリーズのコテ先交換は、袋ナットをレンチで外すだけのシンプルな構造です。
保護パイプ・コテ先・固定パイプの順に組み込まれているため、外す際は固定パイプを紛失しないよう注意しましょう。
まとめ
- ギターリペアでは作業内容に合わせてコテ先を使い分けるのが成功の近道
- ポット端子はT18-C2/C3、ジャックはT18-B、ピックアップはT18-D12/T18-Iが基本
- T18シリーズはFX600-02と互換性が高く、種類も豊富
- フラックス併用やこまめなメンテナンスでコテ先を長持ちさせよう
「最初の一本」で悩んでいる方は、まず本体選びから見てみてください。

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